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【インサイト】グーグルのモバイル広告の伸び、アップル売上高に朗報

Apple store

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Photographer: Michael Nagle/Bloomberg
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グーグルのモバイル検索収入が増加しているが、これに伴いアップルのデバイスへの依存度が高まり、トラフィック獲得コスト(TAC)が増大する。 7-9月期にグーグルがパートナーサイトへ支払ったTACは広告収入の12.2%と、2年前の8%から拡大した。 ブルームバーグ・インテリジェンスの試算では、グーグルのモバイル検索広告収入のうち200億ドル以上がiOSデバイス経由で、これが親会社であるアルファベットの売上高の23%を占めるとみられる。世界で見るとアップルの携帯端末シェアは20%未満だが、グーグルの主要市場でのシェアは大きい。そのため、これらの市場での収入がグーグルの広告収入の90%以上を占める。

  パートナーサイトとの契約変更もTAC増加の一因だ。グーグルの売上高に占めるモバイル広告収入比率が拡大し続ける中、来年はパートナーサイトへの支払いがさらに増加する可能性がある。 グーグルのパートナーサイトには、インターネット企業、通信事業者、携帯電話メーカーが含まれる。

・広告収入拡大でグーグルの手数料が増加、アップルの売上高が押し上げられる

  グーグルのモバイル広告収入の増加は、引き続き提携先へ支払うTACの増加要因となるだろう。グーグルの主要な取引市場である米国および英国ではスマートフォンユーザーの40%以上がアップルの携帯端末を使用しており、アルファベットの2017年の売上高に占めるアップル端末経由のモバイル検索広告の割合は47%と推定される。2017年のグーグルの広告収入は600億ドル近くとなりTACが急増する見通しだ。 2014年にグーグルがアップルに支払った手数料は10億ドルだったが、その後も継続的に増加している。アップルはプレミアムユーザー基盤を有するため、iPhone(アイフォーン)経由の広告料金は、アンドロイド端末に比べ相対的に高い。

  グーグルは、アップルなどの提携先経由のモバイル検索利用に手数料を支払うため、グーグルの広告収入が増えるにつれてTACも増加する。 長期的なコスト低減に向け、グーグルはハードウエア拡販を進めるとともに、Safariブラウザーの代わりに独自アプリの普及を目指している。

TACの上昇が継続

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・モバイル市場ではグーグルChromeの勢力が拡大、しかし潤うのはアップル

  モバイル端末のブラウザー市場におけるグーグルChromeのシェア拡大にともない、パートナーサイトに支払うTACも過去2年間で106%増加した。 提携先との契約変更は、アップル関連のコスト増加に起因するものだろう。 iOS端末のSafariブラウザーの世界シェアは20%未満だが、グーグルの売上高の大半を稼ぎ出す主要国では52%のシェアを握る。 グーグルの売上高のアップルへの依存度は高く、モバイル検索が増加すれば依存度も高まる構造となっている。

  これは、グーグルのTACに占めるアップルへの支払額の割合が拡大し続けることを意味する。グーグルのサンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は決算報告の場で、売上高急増のけん引役はパートナーサイトだったとし、パートナーサイトへの手数料支払いを継続するとの意向を示した。

グーグルChromeのシェア拡大はアップルへの支払い増につながる

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・アイフォーン向けがグーグルの広告収入をけん引、一方でTACが増加

  グーグルの検索広告収入のアイフォーンへの依存は高い。2017年のiOS端末経由のグーグルのモバイル検索売上高は200億ドルを超える見通しである。 ブルームバーグ・インテリジェンスの分析によれば、アルファベットの売上高の23%以上がiOSブラウザー経由である。グーグルの広告収入の80%以上がアップル端末のシェアが大きい国からもたらされ、アイフォーンX発売による一段のコスト増加が懸念される。アップル端末の人気や浸透率の向上は、グーグルの主要販売地域でのTAC増加につながり、他社より高いiOS経由の広告費用がさらにTACを押し上げる。 過去12カ月でTACは49%上昇し、70億ドル超となった。今後モバイル検索による広告収入が増えれば、パートナーサイトに支払うTACが一段と増加する可能性がある。

アルファベットの純売上高の内訳(推定)

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  MagnaGlobalとIDCのデータ分析に基づけば、アップルのシェア上位10カ国(中国を除く)がグーグル検索の売上高の90%以上を占める模様だ。米国ではアップルのSafariが52%と、モバイルブラウザーで最大のシェアとなっている。モバイル検索広告の収入は、アルファベットの売上高の47%を占め、 2017年のグーグル検索広告収入は600億ドル近くとなる見通しだ。グーグルのパートナーサイトには、インターネット企業、通信事業者、携帯電話メーカーが含まれ、 米アルファベットの売上高の58%が米国ならびに英国でのものである。

モバイル検索広告費とSafariのシェア

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米国のモバイル検索投資額とOS別広告料金

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算出方法とデータ出所:国別モバイル検索広告売上高(MagnaGlobal)、国別のアップルブラウザーのシェア(StatCounter)、iOSの広告料金とグーグルのモバイル広告収入(eMarketer)を基に、グーグルの売上高に占めるiOS経由の割合を導き出した。iOS上の広告料は アンドロイドに比べて25%高いと仮定。

原文の英字記事はこちらをクリック
Apple Boosts Health of Google Mobile Ads, Sends Bill

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