【個別銘柄】JXTGHや川崎重が上昇、レンゴー下落、防衛関連高い

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  • JXTGHは業績上振れで株主還元拡大の可能性と野村証
  • 川崎重はジェフリーズが判断2段階上げ、航空宇宙と精密好調

21日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  JXTGホールディングス(5020):前日比3.2%高の621.6円。野村証券は、下期の営業利益は会社計画を上回るペースだと推定しており、業績の上振れによって財務改善が速まり早ければ2018年3月期に株主還元がさらに拡大する可能性があると分析した。目標株価を650円へ780円に引き上げ、投資判断は「買い」を継続した。

  川崎重工業(7012):4%高の3880円。ジェフリーズ証券は、航空宇宙事業と精密機械事業の利益が同証想定を上回るとし、投資判断を「アンダーパフォーム」から「買い」に2段階引き上げ、目標株価を2700円から4500円に変更した。ここ数四半期に見られるロボットと油圧機器の需要環境の強さが、造船事業でくすぶる下振れリスクを和らげる可能性を高めるとしている。

  中外製薬(4519):2.2%高の5630円。血液凝固第Ⅷ因子に対するインヒビターを保有しない12歳以上の血友病患者を対象に出血抑制目的に血友病治療剤「エミシズマブ(製品名Hemlibra、ACE910)」を皮下投与、第3相試験で主要評価項目を達成したと発表した。メリルリンチ日本証券は、ACE910の中期成長の確度が向上したと判断し、同薬の年間価格前提を30万ドルから40万ドルへ増額。投資判断「買い」を継続し、目標株価を5900円から6300円に上げた。

  レンゴー(3941):1.5%安の721円。大和証券は、投資判断を「2(アウトパフォーム)」から「3(中立)」に下げた。段ボール製品の価格修正効果と古紙価格下落によるスプレッド拡大やそれに伴う堅調な業績期待で底堅い株価推移が続いてきたが、古紙価格が高止まりする中、業績拡大期待は目先株価に織り込まれたとみる。古紙価格上昇のマイナス影響を踏まえ、18年3月期の営業利益予想を200億円から175億円に減額(会社計画は前期比28%減の170億円)した。
 
  防衛関連株:火器メーカーの豊和工業(6203)が17%高の1626円、防衛機器の石川製作所(6208)が9.3%高の3035円、電磁波シールドフィルムのタツタ電線(5809)が5%高の826円など。トランプ米大統領は北朝鮮をテロ支援国家に再指定すると発表、米財務省は21日に追加制裁を発表する予定で、北朝鮮の国際社会からの孤立化を強める方針。北朝鮮リスクが意識され、関連銘柄に短期資金とみられる買いが入った。

  ヤーマン(6630):300円(22%)高の1649円ストップ高。。18年4月期の営業利益計画を36億6500万円から前期比31%増の45億7700万円に上方修正した。家電量販店や大手百貨店など中心に売り上げが好調なうえ原価低減も利益を押し上げる。同社はエステ施術が自宅でできる美容器具「アセチノ」や美肌用マッサージ器などを手掛けている。

  アサツー ディ・ケイ(9747):4.7%高の3645円。米投資ファンドのベインキャピタルによるアサツー株の公開買い付け(TOB)に、筆頭株主の英広告大手WPPが一転して応じることになった。TOB価格は1株3660円。ベインは21日までとしていたTOB期間を12月6日まで延長する。

  キョーリン製薬ホールディングス(4569):3.2%安の2100円。大和証券は、投資判断を「3(中立)」から「4(アンダーパフォーム)」、目標株価を2300円から1900円に下げた。新薬の低調で特許切れの影響が拡大するとし、18年3月期以降の営業利益予想を下方修正。ぜんそく治療配合剤「フルティフォーム」は同証想定に比べ伸び悩み、気管支ぜんそく・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレス」も6月に後発品が発売された小児製剤で想定より売り上げが落ち込んでいると指摘した。

  電子部品関連株:アルプス電気(6770)が2.2%高の3740円、TDK(6762)が1.4%高の8820円、日本電産(6594)が1.2%高の1万5835円、村田製作所(6981)が1%高の1万5985円など。ゴールドマン・サックス証券が、アジア部品動向調査を実施したところ、18年も産業全体の技術変革が加速し、良好な事業環境が続くとの結論だったと言及した。強い勢いが続きそうなのは車載のIT化関連、FA/ロボットを含めたIoT関連、ITインフラ関連、ゲーム関連などとみている。

  SUMCO(3436):4.7%高の3065円。信越化学工業(4063)は2.5%高の1万2505円。JPモルガン証券は、シリコンウエハーは全口径で需給逼迫(ひっぱく)が強まっているとした上で、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、電気自動車(EV)の増加を背景とした車載向けが需要をけん引する200ミリウエハーは18年度にかけて強い価格上昇が想定され、業績は一段階向上すると予想。SUMCOの目標株価を2120円から3600円、信越化は1万2000円から1万4000円に変更した。

  関西ペイント(4613):1.3%高の2663円。会社側が20日に行った決算説明会について、野村証券ではアフリカは今後人員削減効果が顕在化し、アジアは自動車用中心に原料価格の転嫁が可能、インドのファンダメンタルズの好調を確認できたとした。

  カセイソーダ関連株:トクヤマ(4043)が4.8%高の3740円、旭硝子(5201)が1%高の4710円など。21日付の日本経済新聞朝刊は、旭硝子が代表的な工業薬品のカセイソーダについて、12月出荷分から3ー4割値上げすると報道。アジア向け輸出価格が高騰し、国内の需要も好調で供給が不足しており、他社追随の可能性もあるとしている。

  アマノ(6436):4.3%高の2937円。東海東京調査センターは、注目されていた中小企業向け就労管理システム「TimePro-NX」の拡販がおおむね順調に進んでいるとみられ、18年3月期下期以降の増益モメンタムは高まったと指摘。18年3月期の営業利益予想を143億円から148億円(会社計画138億円)へ増額。目標株価を3150円から3600円に見直し、投資判断は「アウトパフォーム」を継続した。

  しまむら(8227):2.3%安の1万2720円。メリルリンチ日本証券は、投資判断「アンダーパフォーム」を継続、目標株価を1万2000円から1万1500円に下げた。既存店の売り上げ低迷と販売管理費増加で、9ー11月期の営業利益は前年同期比18%減の約118億円と予想。レディースのトレンドアイテム中心に苦戦し、直流比率の上昇で値入率は改善傾向にあるが、値下げロスの拡大で粗利率は横ばいを見込む。

  日本ライフライン(7575):2.7%安の5060円。同社の取引先であるリバノバ社が不整脈治療(CRM)事業の譲渡でマイクロポート社と基本合意したことを踏まえ、野村証券は、日ライフラのペースメーカ類の販売が減少する可能性が高まった、合意自体は業績展望にとってネガティブだと指摘した。日ライフラは、リバノバ社と日本国内での独占販売契約に基づき心臓ペースメーカ関連商品などを販売しており、今回の基本合意を受けCRM関連製品に関する独占販売契約期間は19年8月末まであり短期的な業績への影響はないと発表している。

  サンケン電気(6707):4.9%高の691円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、構造改革の実施に伴い18年3月期下期以降の損益改善の確度が向上するほか、主力の車載や白物用、デジタル制御ICの市場拡大が継続すると指摘。目標株価を680円から780円に見直し、投資判断は「買い」を継続した。米子会社が米投資ファンドOne Equity Partnersと連携し、北米事業の中期的な成長加速も見込む。

  ソレイジア・ファーマ(4597):13%高の386円。20日にスウェーデンのプレッドファーマと、プレッドが開発するがん化学療法に伴う末梢神経障害を適応とする開発品(PledOx)について、日本と中国、韓国、台湾、香港、マカオでの開発事業化の独占的権利の導入契約を結んだ。プレッドは現在、日本人を被験者とするPledOxの第1相臨床試験を実施しており、ソレイジアがそれ以降の臨床開発を引き継ぐ。

  サインポスト(3996):21日に東証マザーズに新規株式公開(IPO)した。金融機関や公共機関向けのシステムコンサルティング事業やソリューション事業、イノベーション事業を展開しており、18年2月期の営業利益計画は前期比90%増の3億2500万円。公開価格2200円に対し2.3倍の5060円買い気配で終了した。

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