【NY外為】ドル反発、ユーロ下げ拡大-ドイツの政局不透明響く
Dennis Pettit-
ドル指数は米国時間を通じ上げ幅を拡大、薄商いの中
-
ユーロは上昇に転じた後、再び下落-1ユーロ=1.1730ドル台

20日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。ドル指数は米国債利回りの上昇を支えに上げを拡大した。ドイツの連立政権樹立に向けた協議が決裂し、欧州の政治を巡る不透明感が高まる中、ユーロは約3週間ぶりの大幅下落となった。
ユーロは主要10通貨の過半数に対し下落。米国の感謝祭の祝日を数日後に控えて薄商いとなる中、米国時間午後にアジア時間の安値に接近した。一方ドルはその大半に対し上昇し、ドル指数はアジア時間の高値を上回ってなおも上昇を続けた。
ニューヨーク時間午後4時35分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比0.4%上昇。ユーロは対ドルで0.5%下げて1ユーロ=1.1734ドル。ドルは対円で0.5%高の1ドル=112円64銭。
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が欧州議会で「2%弱の水準へのインフレ回復になお必要とされる潤沢な金融緩和の度合いを確保する」と述べたことも、ユーロ弱材料となった可能性がある。

ドルは午後、円に対し日中高値112円72銭まで上げ幅を拡大した。米国債が下落し、10年債利回りが一時2.37%に達したことに支えられた。朝方の取引ではユーロ・円を中心としたクロス取引がドルの重しとなっていたが、一目均衡表の雲の上限で支持を見いだした。
欧州時間の取引
ユーロが対ドル相場で上昇に転じ、一時は1.1812ドルに上昇。ロンドンや欧州を拠点とする複数のトレーダーによると、一時1.1722ドルまで売られたが、1.1780ドルまで持ち直したところで短期筋が買い戻しを入れた。
ポンドは対ドルで上昇。一時は0.5%高の1ポンド=1.3279ドルまで買われた。英国が欧州連合(EU)離脱交渉で清算金支払い条件の上積みに前向きだとの報道が、ポンド強気派を支えた。
原題:Dollar Rallies, Euro Falls Amid German Political Uncertainty(抜粋)
Euro Reverses Drop as German Political Risk Fails to Deter Bulls(抜粋)
U.K. Preparing Enhanced Brexit Cash Offer Ahead of Key Summit(抜粋)