メルケル独首相の指導力に陰り-欧州、安定の礎いまや消え漂流へ

ドイツのメルケル首相が4期目の政権樹立を目指した連立協議が不調に終わり、同国は海図なき航海に乗り出すことになった。揺るぎなき盟主として欧州を導いてきたメルケル首相の指導力低下で、欧州も漂流しそうだ。

  連立協議は19日深夜に決裂した。移民やその他の問題で各党間の意見の隔たりを埋めることができなかった。再選挙の可能性も浮上し、その場合は来春の実施となる公算だ。選挙は避け、少数与党で政府を樹立する選択肢もあるが、法案ごとに野党の一角との協力を模索する必要性が生じ、メルケル首相が公約に掲げた安定とは程遠い。

メルケル首相とCDUメンバー(19日)

写真家:ショーンギャラップ/ゲッティイメージズ

  メルケル首相がどのような道を模索するにせよ、英国の欧州連合(EU)離脱、ギリシャ救済、対ロシア制裁などさまざまな問題のいずれも、ドイツの政局混迷の中では進展しないだろう。

  ジョンズ・ホプキンス大学の大西洋両岸関係センターのエグゼクティブディレクター、ダニエル・ハミルトン氏は「ドイツは国内の政局に対処しなければならず、内向きになる」とし、「欧州の漂流は続いている。何年もの間、欧州安定の礎だったドイツも今やその一部になってしまった」と話した。

原題:Europe Faces a Hamstrung Germany as Merkel’s Coalition Bid Fails(抜粋)

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