11月17日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル下落、週間でも下げ-円など安全通貨は買われる

  17日のニューヨーク外国為替市場では、ドル指数が下げを拡大。このままいけば週間での下落率は2カ月余りで最大となる。リスク回避の動きが広がり、安全通貨に資金が流れた。

  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は午後に入り、この日の安値圏で推移。一方で円やスイス・フランといった安全通貨はドルに対して上昇。ユーロも値上がり。一方でニュージーランド・ドルやオーストラリア・ドル、ノルウェー・クローネといった資源国通貨は、米ドルに対して大きく値下がりした。

  ニューヨーク時間午後4時31分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.4%低下。週間で0.7%安となった。ユーロはこの日、対ドルで0.2%上げて1ユーロ=1.1792ドル。ドルは対円で0.8%安の1ドル=112.13銭。

  市場の注目は税制改革を巡る上院の動きに移りつつある。米上院財政委員会は下院とは異なる独自の税制改革法案の修正案を可決し、市場の関心は感謝祭の休日明けの週に見込まれる上院本会議に移った。

  米大統領選へのロシアの介入疑惑を捜査するモラー特別検察官のチームが、大統領選のトランプ陣営関係者に対し、文書の提出を求める召喚状を10月半ばに送っていたことが、事情に詳しい関係者2人からの情報で明らかになった。この報道を受け、ドルのセンチメントは欧州時間にも悪化していた。

  送金サービスを手掛けるXEドットコムのチーフ市場ストラテジスト、レノン・スウィーティング氏はリポートで、「投資家の焦点は確実に米税制改革法案に移りつつある」と述べた。

欧州時間の取引

  ユーロは欧州時間も値上がり。米税制改革法案を巡る動きや、大統領選でのトランプ陣営とロシアとの関係に関する疑念再燃を手掛かりに、ドルに下押し圧力がかかった。

  欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁はこの日フランクフルトでの講演で、「堅固な回復」は経済が「新たな衝撃に対する耐久力を増しつつある可能性」を意味すると述べた。こうした発言もユーロを支えた。
原題:Dollar Extends Worst Weekly Decline in 2 Months as Havens Gain(抜粋)
Dollar Pressured Amid Euro’s Best Weekly Run Since September

◎米国株・国債・商品:株反落、長期債上昇-リスク回避広がる

  17日の米株式相場は反落。S&P500種株価指数は2カ月ぶりの大幅上昇となった前日の勢いを維持できなかった。一方、米国債は長期債を中心に上昇。イールドカーブがフラット化し、経済成長懸念をあおった。

  • 米国株は反落、感謝祭含む週を控えリスク回避
  • 米国債は長期債中心に上昇、イールドカーブがフラット化
  • NY原油は反発、サウジが減産延長を主張-ロシア消極論打ち消し
  • NY金は続伸、税制改革巡る不透明性受けたドル安が背景

  米株式市場にとって変動の激しい1週間となり、S&P500種は今週0.1%安と2週連続で下落した。来週は米国で感謝祭の祝日があって営業日が少ないこともあり、リスク回避ムードが優勢となった。米国債市場では2年債と10年債の利回り差がここ10年で最も狭まり、イールドカーブがフラット化した。

  S&P500種は前日比0.3%下げて2578.85。ダウ工業株30種平均は100.12ドル(0.4%)安の23358.24ドル。ニューヨーク時間午後4時30分現在、米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.34%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅反発。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国は30日のOPEC総会で減産延長を発表するべきだと、サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相が語ったことが買いを誘った。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比1.41ドル(2.6%)高い1バレル=56.55ドル。ロンドンICEの北海ブレント1月限は2.2%高の62.72バレルで終えた。

  ニューヨーク金先物相場は続伸。米税制改革の実現に関する不透明性と、ロシア干渉疑惑捜査を巡る懸念が再燃したことを受けたドルの下落が背景。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は1.4%上昇し、1オンス=1296.50ドルで終了。
 
  税制改革の共和党案を下院が前日可決したことで法人税引き下げが実現する可能性は高まったが、上院では債務水準への影響が争点となり、独自案の審議が今も続いている。ダラス連銀のカプラン総裁はこの日、米国の債務の対GDP比率がおそらくは持続できない水準にあると述べた。

  小売株は2日続伸。幾つかの小売業者が予想を上回る決算を発表したことが買い材料視された。スポーツ用品小売り大手のフットロッカーは28.2%高と急伸した。
原題:U.S. Stocks Fall With Dollar as Treasuries Advance: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Bull Flatten as Early Gains Hold Into the Close(抜粋)
Oil Ends Week on Rebound as Saudis Try to Dispel Russia’s Qualms(抜粋)
Trump’s Woes Boost Gold to Copper as Taxes, Russia Weaken Dollar(抜粋)
Retail Stocks’ Death Rattle Delayed Another Day: Sector Wrap(抜粋)

◎欧州株:下落、公益株が大幅安-メディア株は上昇

  17日の欧州株式相場は下落。指標のストックス600指数は週間の下げ幅を広げた。メディア企業が上昇したものの、公益企業の下げが大きく、相場全体に影響した。

  ストックス600指数は前日比0.3%安の383.80で終了。週間では1.3%安となった

  この日の域内の主要株価指数では、英FTSE100指数が0.1%安、ドイツのDAX指数は0.4%安、フランスのCAC40指数は0.3%安。

  ストックス600の業種別では公益が1.4%安と10月25日以来の大幅安英ユナイテッド・ユーティリティーズが4.4%安で下げ主導。HSBCの投資判断引き下げを嫌気した。

  RWEが3.9%安、エーオンが2.4%安などドイツ勢も安い。メルケル首相が連立協議をまとめるため石炭火力発電所の削減に向かっている

原題:European Stocks Retreat as Utilities Drop Outweighs MediaGain(抜粋)
European Utilities Slide to Extend Worst Weekly Drop Since June(抜粋)

◎欧州債:小幅上昇、来週は発行額が大幅減少

  17日の欧州債相場は総じて小幅上昇。スペインとポルトガルの国債が比較的軟調だった。来週は発行が大幅に減少し、年末まで低水準が続く。

  イタリア10年債はほぼ変わらず。総額20億ユーロの2018-19年償還
債5銘柄を買い戻して2033年償還債を発行する取引を実施し、一時は売られる場面もあった。

  ドラギECB総裁がQE延長は金利予想を安定させたと述べたものの、市場は反応せず。

  来週の発行額は22億ユーロ前後と、今週の350億ユーロ強から急減。年末にかけての閑散期に入る。
原題:European Bonds Rise in Low Volumes: End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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