コンテンツにスキップする

【債券週間展望】長期金利は低下か、日銀オペで好需給環境の継続期待

  • リスク量の大きい入札なく需給的にはしっかり-三菱UFJ信託銀
  • 来年度に30年債などの発行が減額されるとの期待継続-岡三証

11月第4週(20日-24日)の債券市場では長期金利の低下が予想されている。日本銀行の長期国債買い入れオペが週内に2回予定されている一方、利付国債入札が実施されないことから、好需給環境が継続すると期待されていることが背景にある。

  長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは14日に0.05%と2日以来の水準まで上昇。超長期ゾーンを中心とした利回り曲線のフラット(平たん)化修正の動きを背景に売り圧力が掛かった。17日には日銀オペで残存期間1年超3年以下の買い入れが減額されたものの、需給の引き締まり感が根強く、0.035%と10日以来の水準まで買い戻された。

新発10年債利回りの推移

  三菱UFJ信託銀行資金為替部の鈴木秀雄課長は、「毎月20年債入札を通過すると、リスク量の大きい入札が月末までなくなるため、需給的にはしっかりしてくる傾向がある」と指摘。ただ、「基本的に現行の日銀政策がかなり長い間続くという見方が支配的になっている中では、上値も追わないし、下も売らないという展開が続くとみており、トレンドを出すような材料も見当たらないためレンジを大きく抜ける動きは見込みにくい」と言う。

  日銀が発表した11月の国債買い入れ運営方針によると、22日には残存期間1年超5年以下と5年超10年以下、24日には10年超のオペが予定されている。

  一方、財務省は21日、投資家需要の強い既発国債を追加発行する流動性供給入札を実施する。対象は残存期間5年超15.5年以下の銘柄で、発行予定額は5500億円程度となる。

来年度発行計画を意識も

  財務省は22日に国債市場特別参加者会合を開く。最近の国債市場の状況と今後の見通しなどがテーマとなる。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「来年度の予算編成次第にはなるが、すでに市場では超長期国債の発行減額が意識され、30年、40年債の堅調な動きが目立っている」と指摘。「本年度の国債発行計画では20年債までの発行が前年度から減額されており、来年度については30年債などの発行が減額されるとの期待が続こう」とみる。

市場関係者の見方

*T

◎メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジスト

  • 流動性供給を除けば利付国債の入札がないため、好需給が意識されて買われやすい地合いになる可能性高い
  • 売られるとすれば、米税制改革が進展するなど海外要因だろう
  • 長期金利の予想レンジは0.03%~0.06%
      

◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 外国人を中心とした中短期債への投資家需要は根強く、同ゾーンは利回りの大幅な上昇が引き続き見込みづらい
  • 高値警戒感は強まっているが、国債を積極的に売却できる投資家がほとんど見当たらない中で、債券相場の下値不安は引き続き小さい
  • 長期金利の予想レンジは0.02%~0.06%

    
◎三菱UFJ信託銀行資金為替部の鈴木秀雄課長

  • 最近の債券市場はファンダメンタルズに裏付けられた動きというよりポジション調整の感ある
  • 米税制改革をめぐる期待や12月FOMCに向けて断続的な利上げ見通しが強まれば米金利上昇の可能性あり、その場合には円債金利も連られて上がる展開も
  • 長期金利の予想レンジは0.01%~0.07%  

*T

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE