15日の東京株式相場は、TOPIXがことし最長の5営業日続落。下落率は8カ月ぶりの大きさに達した。海外原油市況の下落から景気の先行き懸念が広がり、為替の円高も嫌気された。石油や鉱業など資源株、電機など輸出株、化学や鉄鋼など素材株中心に東証1部33業種は全て安い。

  TOPIXの終値は前日比34.86ポイント(2%)安の1744.01、日経平均株価は351円69銭(1.6%)安の2万2028円32銭。TOPIXの5日続落は昨年9月15日(7日続落)以来、下落率の大きさは3月22日(2.1%)以来だ。日経平均は昨年5月6日の6日続落に並んだ。

  プリンシパル・グローバル・インベスターズの板垣均社長は、「予想以上に日本の企業業績が良いというのを株価にいったん織り込んで目先は次のサプライズが乏しく、相対的に上値より下値の余地が大きいかもしれないとみた海外投資家が利益確定売りを出している」と言う。

東証正面のロゴ
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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  14日のニューヨーク原油先物は1.9%安の1バレル=55.70ドルと約1カ月ぶりの大幅安。国際エネルギー機関(IEA)が2018年の石油需要見通しを引き下げたことが嫌気された。ロンドン金属取引所(LME)のニッケルや銅市況も下落した。

  14日の米国株は、S&P500種株価指数がエネルギーセクターの主導で下落。米10年債利回りは2.37%と3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。きょうのアジア時間帯の取引でも米国株先物は下落、米長期金利も低下。ドル・円は一時1ドル=113円03銭と約2週間ぶりのドル安・円高水準に振れた。前日の日本株終値時点は113円64銭。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「上昇相場の中で投資家は世界の景況感を強気一辺倒でみていた。原油安を受けて冷静に世界の景況感をみると、景気拡大局面がかなり長期化しているなど、景気循環からは先行きにネガティブな部分も目に入る」と指摘。日米とも足元は、「株価急上昇の反動局面に入っている」とみる。TOPIXのチャートは、9月以降の上昇相場で初めて投資家の短期的な採算ラインである25日移動平均線を割り込んだ。

  前日に決算と自社株買いを発表した三菱UFJフィナンシャル・グループは、朝方こそプラス圏で始まったが、その後失速。業績堅調のリクルートホールディングスも売りに押された。国内企業の決算発表がほぼ終了し、海外勢中心に売り圧力の強さも確認され、株価指数は午後に一段安。松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは、「午後には日銀のETF買いが入って株価が戻すと短期筋が予想していたが、午後0時46分から5分ほどの間に日経平均先物に5000枚ほどのまとまった売りが出て、もくろみが外れたことから警戒感が広がった」と言う。

  もっとも、日本の7ー9月期の国内総生産(GDP)速報値は年率1.4%増で7四半期連続のプラス成長と、企業収益を取り巻く環境は依然堅調だ。プリンシパルの板垣氏は、「足元の下げは通常の調整の範囲。株価は下がらないと上がれない。日米双方ともマクロ景気指標に陰りがない中、パーティーは続いている」と話した。

  東証1部33業種の下落率上位は石油・石炭製品、鉄鋼、鉱業、その他製品、非鉄金属、その他金融、卸売、倉庫・運輸など。売買代金上位では、4ー9月期純利益が前年同期比14%減だった三井住友トラスト・ホールディングスが大幅安。半面、18年3月期純利益計画を上方修正した第一生命ホールディングス、1ー9月期営業利益が前年同期比2.2倍だった昭和電工は高い。

  • 東証1部売買高は21億5918万株、売買代金は3兆7703億円
  • 値上がり銘柄数は120、値下がりは1901と全体の93%が下げるほぼ全面安
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