ブライアン・ローリーさんは米テスラの新型セダン「モデル3」をいち早く予約した。昨年3月に長蛇の列に並んで2台分の手付金2000ドル(約22万7000円)を支払ったローリーさんは、1年8カ月が経過した今でも納車を待ち続けている。

  コンサルティング会社の最高経営責任者(CEO)を務めるローリーさん(53)は「もう半年かかったとしても、テスラにはモデル3をきちんと出してほしい。優れた品質を保証するものなら遅れてもそれは良いことだと考えている」と話す。

モデル3の先行予約で顧客に説明する従業員
モデル3の先行予約で顧客に説明する従業員
撮影:Patrick T. Fallon / Bloomberg

  こうした考えを持つ予約者はローリーさんだけではない。イーロン・マスク氏率いるテスラが製造のボトルネックに苦しみ、生産目標を少なくとも1四半期遅らせたにもかかわらず、多くの予約者は態度を変えていない。ブルームバーグ・ニュースが接触したモデル3購入で手付金を払った消費者20人のうち、注文をキャンセルしたのは誰もいなかった。

  ノムラのアナリスト、ロミト・シャー氏は生産遅れや電気自動車に対する米減税を巡る不透明感で懸念はあるものの、テスラ製品への親しみがこれに勝ると予想する。

  シャー氏は顧客向けリポートで、「テスラブランドに対する真の愛情が存在するとわれわれは考えている。こうした熱狂の多くはテスラ車を保有したことが一度もない人々から生じており、これは忠誠心以上だ。われわれが見る中で比較可能なのはiPhone(アイフォーン)だけだ」と記した。テスラ株に対する目標株価は市場予想で最も強気の500ドル。

  ローリーさんは予想よりも1カ月程度遅い来年1月ごろに最初のモデル3が引き渡されると見込んでいると語った。テスラのスケジュールは遅れることで知られるが、デュアルモーター版の2台目は2018年末まで納入されない可能性がある。

  エドマンズのアナリスト、ジェシカ・コールドウェル氏は電子メールで、「そもそも納車の具体的な期日を一度も知らされておらず、人々は待っても構わないというように私には見える」と指摘。「長く待たされることで期待が高まっていると思われる」とも分析した。

原題:Tesla Model 3 Depositors Staying Put as Wait in Line Lengthens(抜粋)

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