東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=113円台後半で推移。日米株価の反発や米金利上昇などを支えにドル買い・円売りが先行した後は、米税制改革法案の進展や主要中銀総裁討論会を見極めたいとの慎重姿勢から上値の重い展開となった。

  ドル・円は14日午後3時47分現在、前日比ほぼ横ばいの113円66銭。朝方に付けた113円56銭から、一時113円73銭と9日以来の水準までドル高・円安に振れた後は伸び悩んだ。

  CIBC証券金融商品部の春木康部長は、「昨日は米株が堅調を維持したことからリスクオン的になって、ドル・円やクロス円がV字回復。そういった流れを引き継いでいる格好だが、113円後半から上を買い進められるほどの安心感がまだできていない感じはある」と説明。「目先は株に対する不安感からレンジになりやすいが、一方で米税制改革は最終的にドル・円を押し上げていく」とみている。

  前日の米国株式市場で、S&P500種株価指数は3営業日ぶりに小反発。この日の東京株式市場では日経平均株価は小幅安で始まった後に一時151円高まで上昇したが、引けにかけて水準を切り下げ5営業日続落した。

  米上院財政委員会は14日、修正税制法案を公表する見込み。トランプ米大統領は16日に下院共和党と税制法案に関し協議を行う。

  一方、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長、イングランド銀行(英中銀)のカーニー総裁、日本銀行の黒田東彦総裁がECB主催の会議のパネル討論会に参加する。

  外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、4中銀トップによるパネル討論会で「物価について発言はあるだろうが、為替に影響を与える発言はなさそう」と指摘。「来年2月からFRB議長が交代するが粛々と緩やかな利上げは続く見通し」と述べた。

  ポンド・ドル相場は同時刻現在、0.1%安の1ポンド=1.3100ドル。英国の政治不安を背景に前日に一時1.3062ドルと6日以来のポンド安・ドル高水準を付けた。この日発表される10月の英物価統計で、消費者物価指数(CPI)の市場予想は前年比3.1%上昇となっている。9月は3.0%上昇だった。

  外為オンラインの佐藤氏は、「メイ英首相の求心力に不透明感が強まり、上値を抑えられている。政治リスクあり、まだ下げ余地はあると思う」と分析。一方で、「英国と欧州連合(EU)の間で離脱清算金が決まれば少し落ち着くと思う」と語った。

  豪ドル・米ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1豪ドル=0.7632米ドル。朝方に一時0.7610米ドルと7月11日以来の豪ドル安・米ドル高水準を付けた。その後は、豪NAB企業景況感指数上昇を受けて、一時0.7639米ドルまで上昇したが、中国統計が市場予想を下回り、上げ幅を縮小した。

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