7-9月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は7期連続のプラス成長となった。8期連続となった2001年1-3月期以来16年半ぶり。個人消費が高成長した前期の反動や天候不順でマイナスとなったが、設備投資や外需の好調が全体を下支えした。市場予想は下回った。内閣府が15日発表した。

キーポイント

  • 実質国内総生産は前期比0.3%増、年率換算1.4%増(ブルームバーグ調査の予想中央値はそれぞれ0.4%増、1.5%増)
  • 個人消費は前期比0.5%減(予想は0.4%減)ー減少は7期ぶり
  • 設備投資は0.2%増(予想は0.3%増)

背景

  茂木敏充経済再生担当相は発表後の会見で、個人消費の減少について「台風や長雨などの天候要因が一時的な影響を与えた」と述べた。ただ「景気に関しては緩やかな回復が続いている認識には変わりはない」としている。名目GDPの実額は546兆円と過去最高の水準になったことも明らかにした。

  世界経済と歩調を合わせ、輸出主導で日本経済も好転している。内閣府は9月の景気動向指数で、景気は「改善を示している」と判断。2012年12月に始まった今の景気回復局面が「いざなぎ景気」(1965年11月-70年7月)を超え、 戦後最長だった「いざなみ景気」(2002年2月-08年2月)に続く2番目の長さになることが確実となった。

  日本銀行が公表した10月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)では、17年度の実質GDP成長率の見通し(政策委員の中央値)が1.8%増から1.9%増に上方修正された。先行きも緩和的な金融環境と政府の大型経済対策の効果を背景に「景気拡大が続く」と見込んでいる。

エコノミストの見方

  • 岡三証券の愛宕伸康チーフエコノミストは統計発表後の電話取材で、個人消費のマイナス転化は8月に雨が多かった天候不順が要因で、シナリオ通りの「一時的な動き」と指摘。先行きについては「景気循環的に地合いは悪くないので10-12月期はリバウンドする」との見方を示した。
  • SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは発表後のリポートで、外需拡大に主導され「日本経済は安定的に拡大している」と分析した。ただ7-9月期は内需の落ち込みが目立ち、「内需主導への景気拡大への移行は果たされていない」とみている。賃金が上昇しない中、個人消費には「経済成長のけん引役たるポジションを期待はできない」と指摘した。

詳細

  • 公共投資は2.5%減
  • 在庫のGDP全体への寄与度はプラス0.2ポイント
  • 外需の寄与度はプラス0.5ポイント
  • GDPデフレーターは前年同期比0.1%上昇と前期(0.4%低下)から小幅プラスに
  • 4-6月期GDPは前期比0.6%増で変わらず、前期比年率は2.5%増から2.6%増に小幅上方修正
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