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アマゾンなどハイテク企業、今後どのように金融業に参入できるか

  • 米規制当局者は銀行業と商業の分離規制の見直しを主張
  • 「境界線はすでに曖昧になっている」とKPMGのシーゲル氏
Amazon

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Photographer: Simon Dawson/Bloomberg
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Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

次々に新たな業種に進出している米アマゾン・ドット・コム。果たして銀行業界への参入はあるのか、という疑問が渦巻いている。

  米規制当局者が銀行業と商業の分離を義務付ける規制を見直すべきだとの見解を示した後、大手ハイテク企業が金融業界への参入を図るとの観測があらためて高まった。非伝統的プレ-ヤーがより良い金融サービスを提供できるのなら、消費者の選択肢を増やすことが望ましいと、米銀の規制当局である通貨監督庁(OCC)のキース・ノレイカ長官代行は指摘した。

  アマゾンやアルファベット傘下のグーグル、フェイスブックなどハイテク大手はすでに、中小企業向けローン提供など、銀行が長い間独占していた分野に足を踏み入れつつある。「境界線はすでに曖昧になっている」とKPMGで米金融サービス戦略を主導するミッチ・シーゲル氏が指摘した。

  業界外から金融サービスにさらに進出できる方法について以下にまとめた。

決済

  フェイスブックやグーグル、スクエア、アップルなどにとって決済処理は、利用者をより長期間つなぎ止め、買い物習慣に関する貴重なデータを得るためにうってつけの方法だ。さらにアマゾンは、金融機関に売り上げの一部が渡るのを阻止するため決済サービスを利用している。同社はメンバーがデビットカードを使って銀行口座からアマゾンに資金を移したら、2%のボーナスを付与するサービス「プライム・リロード」を開始。業界内ではアマゾンがJPモルガン・チェースなどとの提携カードとは別に、独自のクレジットカードを発行するとの観測も浮上している。

預金

  アマゾンとペイパルは、銀行口座を持たない顧客でもネットで買い物ができる方法を開発した。最近のマッキンゼーのリポートによれば、アマゾンはさらに一歩進み、銀行が預金引き受けやクロスボーダー取引などのサービスを提供するポータルサイトとしての役割を果たすことになると見込まれている。

中小企業向け融資

  アマゾンはすでにウェブサイトで出店業者に2011年から30億ドル(約3400億円)余りを提供している。同社は1000-75万ドルのローンを提供し、これに利息を上乗せして出店業者のアカウントから差し引いている。また、同社は出店業者がデフォルト(債務不履行)に陥り始めた場合、自社の倉庫から在庫を回収できるため、回収率を向上させる上で有利な立場にある。

法人融資

  銀行の懸念の一つは、アマゾンがより大きな顧客と関係を強めるかもしれないということだ。銀行は大企業に現金管理や資金調達などのサービスを提供しているが、アマゾンで商品を販売したり、同社のクラウドコンピューティング部門を利用したりしている企業は、説得されて同社の新しいサービスを試す可能性もある。

住宅ローン

  住宅ローンはハイテク企業にとって参入が比較的難しい分野だ。 クイッケン・ローンズはスマートフォンでの申請手続きを可能にすることで、銀行以外で住宅ローン提供2位となった。しかし、15年の投資文書には頭痛に見舞われる可能性が示されている。同社はローン組成とサービス提供のために順守しなければならない規制を列挙するだけでほぼ6ページ半を費やした。

原題:The Many Ways Amazon and Others Could Storm the Gates of Finance(抜粋)

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