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【インサイト】テンセントはスナップの売上高増に貢献

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Photographer: Patrick T. Fallon
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テンセントによる株式取得でスナップの売上高増が見込まれる。ユーザー数押し上げ効果は期待薄だ。
  中国のインターネット・ビデオゲーム大手のテンセント・ホールディングスにとって、スナップ株取得の目的は買収ではなく事業拡大であろう。今回の株式取得はスナップの売り上げを支えよう。しかしユーザー数の成長鈍化に歯止めをかけることは期待しにくい。スナップはテンセントのコンテンツ投資とメッセージングからの収益化に関する知識共有で恩恵を受け、一方、テンセントは米国での事業基盤を拡大できるだろう。

1.売上高増加は期待できるがユーザー数拡大は不透明
  スナップ株取得により、中国のメッセージングプラットフォームにおけるスナップの技術を活用しつつ、コンテンツを米国に広めるというテンセントの野心が浮き彫りになった。テンセントのゲーム配信チャネルとして優先的に利用されれば、スナップの売上高は増加するかもしれない。しかし、減速が懸念されるユーザー数の伸びを支えることにはならないだろう。アンドロイドのパフォーマンスの問題、ティーンエイジャーの利用率がすでに高いこと、インスタグラムとの競争により、今後も厳しい状況が続くと考えられるためである。

  テンセントはスナップの株式公開前に株式を取得していたが、今回、出資比率を約12%まで引き上げた。テンセントはアジアで人気ナンバーワンのメッセージング/ソーシャルメディアプラットフォーム WeChatを運営する。低価格のプログラマティック広告へのシフトが足かせとなり、7-9月期(第3四半期)の売上高は予想を下回った。

スナップチャットのデイリーアクティブユーザー数増加率の推移

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2.株式取得で事業基盤の拡大姿勢を明示。買収目的ではない
  テンセントによるスナップへの出資拡大は、中国のインターネット大手である同社の米国でのコンテンツ事業拡大姿勢を明示化たもので、買収が目的ではないと考えられる。テンセントによる完全買収はほとんど例がなく、同社は少数株を取得することで協力関係を築きたいと考えている。テンセントはスナップから、若年層と米国の広大な顧客基盤、および自社のメッセージングプラットフォームであるWeChatの利用拡大に向けた技術を獲得できる。スナップはテンセントから、メッセージングによる収益化のアイデアとコンテンツを獲得することで、収益拡大が見込める。

  WeChatは月間アクティブユーザーが9億6200万人を超える中国最大のメッセージングプラットフォームである。時価総額4690億ドル、200億ドル超のネットキャッシュを保有するテンセントにとって、スナップへの20億ドルの投資はさほど大きな額ではないだろう。

米国におけるテンセントの大型投資実績

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Tencent Investing in Snap May Aid Sales Outlook, Not User Growth

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