欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル指数、週間で下落-米税制改革の行方を注視

  10日のニューヨーク外国為替市場ではドル指数がほぼ変わらず。週間ベースでほぼ1カ月ぶりに下げた。

  ドル指数は一時、前日比0.2%低下したものの、世界的な債券売りを背景に米国債利回りが上昇すると、下げ渋った。今週は主な経済統計や米金融当局者の発言が少なく、上下両院がそれぞれ公表した税制改革案に注目が集まり、ドルを圧迫した。

  米消費者マインド指数が予想を下回ったことは午前中のドル相場に悪材料となった。トレーダーによると、2日連続で世界的な株安となったためリスク意欲が抑制され、ユーロと円に対するドル買い意欲を弱めた。

  ニューヨーク時間午後4時21分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比ほぼ変わらず。ドルは対円で0.1%高の1ドル=113円54銭。ドルはユーロに対し0.2%下げて1ユーロ=1.1667ドル。

  ドイツ銀行のストラテジスト、ジョージ・サラベロス氏は顧客向けのリポートで、ドル買い持ちの投資家は利益を確定する時だと指摘。スコシアバンクのショーン・オズボーン氏は「ドルは現段階で多くの好材料を織り込んでおり、失望されやすい状況にある」と述べた。

  ドルは対円で一時、113円64銭を付けた。今週、期日を迎えた大口のオプションがあった113円ちょうどをわずかに上回る水準が支持線になっていたという。

欧州時間の取引

  ポンドは対ドルで一時、1ポンド=1.3230ドルまで上昇した。英鉱工業生産指数が予想を上回ったことがポンド買いを誘い、1.3218ドルのテクニカルな抵抗線を上抜いた。
原題:Dollar Drifts Lower in Week Focused on Tax Changes: Inside G-10(抜粋)
Dollar Dip Caps Disappointing Week for USD Bulls: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:株が続落、ヘルスケア安い-原油は反落

  10日の米株式相場は下落。米国債は3日続落となった。今週は世界的にボラティリティーの高い金融市場が戻った。

  • 米国株は下落、ヘルスケアやエネルギーが安い
  • 米国債は3日続落-10年債利回り6bp上昇
  • NY原油は反落、金融市場が世界的に下落で
  • NY金は大幅反落、数分間に400万オンス取引される

  S&P500種株価指数ではヘルスケア銘柄の下げが目立った。アマゾンが参入するとの見方が広がった。エネルギー株も安い。ペルシャ湾岸での緊張の高まりを背景に原油市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物がバレル当たり57ドルを下回ったことが嫌気された。主要株価指数は週間でも下落した。週間での下げは9月初め以降で初めて。

  S&P500種株価指数は0.1%下げて2582.30。ダウ工業株30種平均は39.73ドル(0.2%)安い23422.21ドル。ニューヨーク時間午後4時32分現在、米10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇の2.40%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反落。株式や債券が世界的に売られたのに伴い、原油も値下がりした。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比43セント(0.8%)安の1バレル=56.74ドルで終了。週間では2%高と、昨年10月以降で最長の5週連続上昇。ロンドンICEの北海ブレント1月限は41セント下げて63.52ドル。

  ニューヨーク金先物相場は大幅反落。わずか数分の間に約400万オンスに相当する大量の取引が実行され、急落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比1%安の1オンス=1274.20ドルで終了。一時は1.1%下落する場面もあった。

  コメルツ銀行の商品アナリストらは、10日付のリポートで、「市場参加者は石油輸出国機構(OPEC)が減産を2018年3月以降も継続し、在庫は一段と減ると予想している」とした上で、「とは言うものの、原油減産の期間が延長されたとしても在庫の減少はゆっくりとしたものになるだろう。その上、原油の価格上昇は米シェールオイルの一段の生産増加につながるはずだ。サウジアラビアでの最近の展開が原油価格のリスクプレミアムを正当化するにしても、原油価格は既に高過ぎる」と加えた。
  米10年債利回りは上昇。インフレを巡る懸念が高まる中で欧州債の利回りが上昇した流れを引き継いだ。

  今週は世界的に株価が過去最高値を付けた。堅調な企業決算や世界各地での経済成長が手掛かりとなった。ただ9日に米国株は大きく下落。米上院が公表した税制改革法案で法人税減税を2019年に先送りすることが盛り込まれ、売りが膨らんだ。

  三菱東京UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏(ニューヨーク在勤)は電子メールで、「米国民は今公表されている税制法案に混乱している。労働者の納税方法が根本的に変わるためだ」と指摘。「ワシントン発の不確実性が戻ってきた」と続けた。
原題:U.S. Stocks Post Decline for Week Amid Tax Debate: Markets Wrap(抜粋)
Oil’s Mideast-Driven Rally Dented by Global Markets Selloff
Mysterious Gold Trades of 4 Million Ounces Spur Price Plunge (2)

◎欧州株:下落、石油・ガス株に売り-週ベースで3週ぶり値下がり

  10日の欧州株式相場は下落。基礎資源銘柄が買われたものの、石油・ガス銘柄への売りが全体を押し下げた。指標のストックス欧州600指数は週間ベースでは3週ぶりの下げとなった。

  ストックス600指数は0.4%安の388.69で終了。今週の下落率は1.9%に広がった。この日の取引では、業種別19指数のうち上げたのは6指数のみ。石油・ガス銘柄は1%下落、基礎資源銘柄は0.4%値上がり。

  構成銘柄の中で上昇したのは207銘柄、下げたのは382銘柄。

  域内の主要指数では、英FTSE100指数が0.7%安。ドイツのDAX指数は0.4%、フランスのCAC40指数は0.5%それぞれ下げた。
原題:European Stocks Drop as Energy Declines Outweigh Gain inMiners(抜粋)

◎欧州債:ユーロ圏の国債が総じて下落-英国債は大きく下げる

  10日の欧州債市場ではユーロ圏の国債が総じて下落。来週に予定されている大量の供給を前に売りが続いた。期限の短い国債を中心に来週は約350億ユーロ相当が発行される。スペインは50年債などを16日に発行すると発表した。

  ただ、期限の短い周辺国債は買われ、スペイン2年債利回りは3bp低下のマイナス0.35%と、過去最低に接近した。

  英国債は大きく下げ、10年債利回りは8bp上昇。9月の鉱工業生産が予想を上回る伸びとなったことに反応した。トレーダーらは、薄商いだったほか、数多くの経済指標が来週発表されることも要因に挙げた。
原題:Gilts Underperform in European Bond Selloff; End-of-DayCurves(抜粋)

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