東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=113円台前半から半ばで推移。米税制改革法案で法人税減税の先送りが警戒される中、株価動向をにらみながら一進一退の展開となった。

  10日午後3時41分現在のドル・円相場は前日比ほぼ横ばいの113円45銭。前日の米株安を受け、午前10時前に一時113円26銭まで下落。その後は日本株に連動した動きとなり、引けにかけて日本株が下げ幅を縮小すると113円54銭まで強含んだ。前日の海外市場では米上院共和党の法人税減税先送り案を受け、月初来安値となる113円09銭までドル安が進んでいた。

  外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、東京市場は実需の買いがある程度下値を支えたため、ドル・円はあまり大きく動いていないが、「欧米株がここで調整局面に本格的に入っていくのかを見極めたい」というのが実情だろうと説明。欧米株がもう一段調整となれば、113円割れを再び試す可能性はあると話した。

  米上院共和党は9日公表した減税計画に、法人税の税率を現行の最高35%から20%に引き下げ、2019年に実施することを盛り込んだ。下院が先に発表した税制改革法案では、法人税減税の実施時期は18年となっていた。 同案は下院本会議に送付される前に議事運営委員会で再び修正される可能性がある。

  10日の東京株式相場は続落。日経平均株価は187円安の2万2681円での引けとなり、一時は356円下げる場面があった。

  静岡銀行NY支店マーケット担当の小池辰也氏は、「今後も税制改革を巡る不透明感は、どちらかというと楽観的だった株式相場に対して一番影響を与えそう」と指摘。為替相場も、上下院案の隔たりを調整していく中で、「思っていた以上に調整が難航するというようなムードが強くなってくると、ドル安の圧力が強まる」とし、その辺りが落ち着くまでドル・円は「なかなか上方向にはいかないのではないか」と予想した。

  一方、東海東京証券金融市場部外貨管理グループの吉田幹彦グループリーダーは、ドル・円は株安に連動しているものの相対的にはしっかりで、114円台を買うのは難しいが、「113円前半は押し目買いが有効になっている」と話した。

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  ユーロ・ドルは同時刻現在、1ユーロ=1.1645ドルと前日の海外市場で付けた高値付近でもみ合い。オーストラリア・ドルはオーストラリア準備銀行(中央銀行)の四半期金融政策声明発表後に一時売られたが、その後持ち直し、前日比0.1%高の1豪ドル=0.7687ドルで推移している。

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