アイカーン氏に資料提出求める召喚状、米地検-バイオ燃料政策巡り
Miles Weiss、Jennifer A. Dlouhy、Mario Parker-
アイカーン氏は大統領顧問としてバイオ燃料政策変更に取り組んだ
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石油精製会社CVRエナジーの筆頭株主でもある
米司法当局は著名投資家カール・アイカーン氏がトランプ大統領のアドバイザーを務めながら米国のバイオ燃料政策を変えようと取り組んでいた問題について、資料の提出を求める召喚状を送付した。アイカーン氏の会社の証券当局への届け出で明らかになった。
アイカーン氏は独立系の石油精製会社CVRエナジーの過半数株式を保有している。アイカーン・エンタープライゼズが米証券取引委員会(SEC)に3日提出した四半期報告書によれば、ニューヨーク市マンハッタンの連邦地検はアイカーン氏の再生可能燃料基準(RFS)を巡る行動に関する情報と、同氏の大統領アドバイザーとしての役割に関する情報の提出を求めているという。米国の製油業者はRFSの下で一定量のバイオ燃料の混合を義務付けられている。
アイカーン・エンタープライゼズは提出文書で、「この要請に協力し、召喚状に応じて情報を提供する」と表明。「同連邦地検はわれわれないしアイカーン氏に対し、違法行為や容疑を主張していない」と説明した。
ホワイトハウスおよびアイカーン氏の代理人にコメントを求めたがこれまでに返答はない。司法省のウィン・ホーンバックル報道官はコメントを控えた。
8日の米株式市場で、CVRエナジーの株価終値は0.4%安の31.29ドル。一時2.9%安と、取引時間中としては先月23日以来の大幅下落となった。
アイカーン氏は昨年12月21日、連邦政府規制の全面的な見直しを推進する大統領特別アドバイザーに指名された。アドバイザー就任後、同氏が推し進めていた再生可能燃料プログラムの変更がCVRエネジーに利益をもたらす内容だったことから、上院議員や市民団体から批判を受けた後、8月に辞任した。
原題:U.S. Subpoenas Icahn Over Biofuel Action While Trump Adviser (2)(抜粋)