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ドル・円は下落、米税制改革や通商政策に不透明感-113円台後半

更新日時
  • 朝方の114円03銭から一時113円64銭と3日以来のドル安・円高水準
  • ドル・円、米政策の行方や米貿易赤字削減要求が重し-三井住友銀

東京外国為替市場のドル・円相場は下落。米法人減税の先送り検討との報道に加え、トランプ米大統領の中国訪問に伴い通商政策などにも不透明感がくすぶる中、ドル売り・円買いが優勢となった。

  8日午後3時半現在のドル・円相場は前日比0.1%安の1ドル=113円89銭。朝方に付けた114円03銭から一時113円64銭まで下落し、3日以来のドル安・円高水準を付けた。

  三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、「米紙ワシントン・ポストが法人減税を1年延期するかもしれないと報じたことを受けてドル売り。米税制改革法案が下院・上院で提出され、まだ紆余曲折がある見込みで、ドルの上値は重い。米税制改革法案はもともと流動的」と説明。また、トランプ政権が貿易不均衡是正を要求していることを挙げ、「米国の政策の行方や貿易赤字削減などがドル買い継続の重しになっている」とも語った。

General Images Of Japanese Yen and US Dollars As Yen Extended Gains Against Dollar

円とドル

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米紙ワシントン・ポスト報道によると、米上院共和党指導部は、法人税減税の実施時期を1年延期することを検討している。

米税制改革案についてはこちらをご覧下さい

  三菱東京UFJ銀行の平井邦行上席調査役(ニューヨーク在勤)は、「米税制改革案への期待感は感謝祭が近づくにつれてはげ落ちる。失望の方が多いと思っている。中身の詳細を精査していけばいくほど、熱狂感が消えていく感じだと思う」と語った。

  アジア歴訪中のトランプ米大統領はこの日、中国を訪問する。中国税関総署が発表した10月の貿易収支は2545億元の黒字となった。9月は1930億元の黒字だった。

  三井住友銀の宇野氏は、「トランプ大統領は、さすがに中国に防衛装備を買ってくれとは言わないだろう。為替の調整と米製品購入などを求めるのではないか」と述べた。

  8日の時間外取引で、米長期金利は一時1ベーシスポイント(bp)低下の2.30%まで下げ、連日で10月19日以来の低水準を付けた。

  しんきんアセットマネジメント投信運用部の加藤純主任ファンドマネジャーは、「米長期金利も2.4%を超えずに少しずつだが、また落ちてきている。ドル・円も反応は鈍いが上はいったんは厳しそう」と指摘。「日中は114円辺りで抑えられるのでないか。冷静になればドルを売る感じになると思う。113円50銭~113円70銭辺りを切れてくるかどうか。海外で113円50銭を割れるようなら113円ちょうどを試す」とみている。

ドル・円相場の推移

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、ほぼ変わらずの1ユーロ=1.1586ドル。ポンド・ドル相場は0.1%安の1ポンド=1.3150ドル。

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