コンテンツにスキップする

ウォール街は影響行使できず、NY連銀総裁はどう決まるのか-Q&A

  • ダラス連銀総裁やミネアポリス連銀総裁、ウォーシュ元理事の名前も
  • 銀行業界を代表するメンバーは連銀総裁の選定プロセスから外された
1508858653_319483620
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg
1508858653_319483620
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

米ニューヨーク連銀のダドリー総裁が、2019年1月の任期満了を待たずに来年半ばに退任する。トランプ米大統領は、来年2月に任期が切れるイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)の後任として、パウエル理事を次期議長に指名したばかりだが、イエレン氏が理事も辞めると、FRB副議長と3つの理事の空席を埋める必要が出てくる。ウォール街の金融機関と、連邦準備制度のバランスシート縮小を監督する役割を考えれば、次のニューヨーク連銀総裁に誰がなるかは極めて重要だ。

Q:NY連銀総裁はどのように選任されるか

A:銀行業界を代表していないニューヨーク連銀理事会の条件を満たすメンバーが、ダドリー総裁の後任選びを行う。総裁候補の選定委員会は、フリーランサーズ・ユニオンの創立者であるサラ・ホロウィッツ氏と、プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社シルバー・レーク・パートナーズの共同創業者グレン・ハッチンス氏を中心に運営され、エグゼクティブサーチ会社のスペンサー・スチュアートおよびブリッジ・パートナーズから候補者探しの支援を受ける。選定作業は来年半ばまでに終了する見通しで、候補が決まればFRBの承認を求める必要があるが、ほとんどの場合は形式的な手続きだ。

  ブルームバーグが情報公開法に基づく請求を行ったところによると、1977年から2016年初めまで期間について、正式に提案された地区連銀総裁の人事をFRBが拒否したことは一度もない。また、この間に承認された32人のうち、反対票が1票でもあった連銀総裁は4人だけだ。

Q:銀行業界は何らかの役割を果たすか

A:12の地区連銀の理事会メンバーには、銀行業界の代表が3人ずついるが、2010年成立の米金融規制改革法(ドッド・フランク法)によって連銀総裁の選定プロセスから外された。銀行業界を代表する理事は、今では選定委員会の一員となることも、後任候補の検討に参加することも、表決に加わることもできない。

Q:NY連銀はなぜ重要か

A:連邦公開市場委員会(FOMC)の副議長を務めるニューヨーク連銀総裁は、地区連銀総裁ではただ1人、政策金利決定の投票権を常に持つ。金融市場で政策決定の実務を監督する役割も担い、連邦準備制度が4兆5000億ドル(約512兆円)のバランスシート縮小を開始する中で、それは特に重要になる。ニューヨーク地区には金融システム全体にとって重要な金融機関(SIFI)が集中するため、ニューヨーク連銀総裁の銀行監督任務はFRB理事らに次いで重い。

Q:ダドリー総裁後任の有力候補は誰か

A:ブルームバーグ・インテリジェンスによれば、ニューヨーク連銀で政策決定の実務を担当する「ザ・デスク」と呼ばれるマーケッツグループの責任者サイモン・ポッター氏と、前任のブライアン・サック氏の名前が挙がっている。ダドリー氏はサック氏の前任を務め、その後総裁に昇格した。ダラス連銀のカプラン総裁とミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、ウォーシュ元FRB理事も有力候補と考えられている。

原題:Why Wall Street Isn’t Picking Its Next Overseer: QuickTake Q&A(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE