日米首脳:北朝鮮へ圧力、最大限まで高めることで一致-共同会見

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  • 日本は追加制裁へ、ミサイル防衛強化で米から装備品購入-安倍首相
  • 日本との貿易不均衡は是正の必要-トランプ大統領

日米首脳は5日から行った一連の会談を通じ、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への圧力を最大限まで高めることで一致した。安倍晋三首相が6日の首脳会談後、トランプ米大統領と行った共同記者会見で明らかにした。日本は独自の追加制裁を7日に決定するほか、ミサイル防衛能力強化のために米国からさらに装備品を購入する方針。

トランプ大統領と安倍晋三首相(6日、共同記者会見)

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  安倍首相は、北朝鮮に対して「今は対話ではなく、最大限の圧力をかける時だ」と強調。核・ミサイル開発を放棄させるため、中国がさらに大きな役割を果たしていくことが重要との見解でも一致したと明らかにした。これに対し、トランプ大統領は、ミサイル発射は「文明社会に対する脅威」であり、「われわれは立ち向かう。戦略的忍耐の時代は終わった」と語った。

  両首脳は共同会見に先立ち、北朝鮮による拉致被害者家族らと面会した。横田めぐみさんの弟、拓也さんは、トランプ大統領と被害者家族が会うこと自体が「北朝鮮に対してはとても脅威になることだと信じている」と述べた上で、「これからは日本政府が主導的に解決に向けて歩みを早めてほしい」と期待感を示した。

Photographer: Toru Hanai/Pool via Bloomberg

U. S. President Donald Trump, center, feeds carp as Shinzo Abe, Japan's Prime Minister, center right, looks on at Akasaka Palace in Tokyo, Japan, on Monday, Nov. 6, 2017.

  日米関係に詳しい慶応大学の中山俊宏教授は、日米は北朝鮮情勢については圧力強化で一致しており、今後も両国間で「慎重に、前広に情報共有することを確認することになる」との見方を示していた。

トランプ大統領と安倍首相(6日)

Photographer: Yoshikazu Tsuno/Pool via Bloomberg

経済関係

  トランプ大統領は6日、首脳会談に先立つ日米の企業経営者らとの会合で、日本との貿易は「公平で開かれたものではない」と強調。共同会見でも、日本との慢性的な貿易不均衡を是正していかなければならない、と語るなど貿易赤字解消への意欲を示した。

  これに対し、安倍首相は「トランプ政権になって米国においても日本企業の投資によって1万7000人分の雇用が生まれている」と主張。今後の経済協力については、麻生太郎副総理、ペンス副大統領による日米経済対話の枠組みで「成果を出していきたい」と語った。

  その上で、「アジア太平洋からインド洋を経て、中東、アフリカに至るインド太平洋地域は世界の半分以上を擁する世界の成長センターだ」と指摘。首脳会談では「自由で開かれたインド太平洋の実現」に向けた協力を強化することで一致したとして、日米で同地域の平和と繁栄に向けて主導的役割を果たしたいと述べた。

  一方、トランプ大統領は共同会見で、日本が米国からさらに軍装備品を購入すれば、安倍首相は北朝鮮のミサイルを撃ち落とすことができるだろうと発言。安倍首相は北朝鮮情勢が緊迫化する中で「日本の防衛力を質的に、量的に拡充していかなければならない」として、イージス艦などのミサイル防衛体制強化のために米からさらに装備品を購入していくことになるとの見通しを示した。

  経済同友会の小林喜光代表幹事は6日、2国間の通商関係について「対日貿易赤字問題も含め、日米経済対話の行方を注視していきたい」とするコメントを文書で発表。日本政府には「内向きになりかねない米国の眼」を国際社会に向けさせ、11カ国による環太平洋連携協定(TPP)や日欧経済連携協定(EPA)などの早期成立を通じて自由貿易の意義を「粘り強く訴えていく」よう求めた。

(第7段落と最終段落を追加します.)
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