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ソフバンク:7-9月営業益は2割増-ビジョンF運用益を初計上

更新日時
  • ビジョンFは977億ドル集め、約20社に出資-残額は807億ドルに
  • 米スプリント好調、19%増益「5、10年先に欠かせない企業」-孫氏
SoftBank
Photographer: Akio Kon /Bloomberg
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Photographer: Akio Kon /Bloomberg

ソフトバンクグループの7-9月期の営業利益は前年同期比21%増の3956億円だった。事前の市場予想3472億円を上回った。米携帯電話のスプリント事業が引き続き好調だったほか、5月に発足したビジョンファンド事業の営業利益として810億円を初めて計上したことなどが寄与した。

  6日の開示資料などによると、売上高は3.7%増の2兆2251億円(市場予想は2兆2110億円)だった。スプリント事業の営業利益は19%増の702億円に上った。連結純利益はデリバティブ損失や財務費用などが拡大し81%減の971億円となった。スプリントはごく最近まで進めていた米同業大手との合併協議を打ち切っている。

  決算会見で孫正義会長兼社長は、スプリント事業について「まだまだ成長している。むしろグループの成長エンジンだ」などと指摘。その上で「IoTの時代がやってくる。自らコントロールする通信インフラを日米に持っていることが必要」として、「5ー10年単位で見ればソフトバンクにとって戦略的に欠かすことのできない企業だ」と述べた。

SoftBank Group CEO Masayoshi Son Presents Earnings Figures

決算などについて説明するソフトバンクの孫正義会長兼社長

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  同時に発表した4ー9月期は純利益が87%減の1026億円、営業利益は35%増の8748億円だった。スプリント事業は増益だったが、国内通信事業、英半導体設計のアーム事業が不振だった。この6カ月間のファンド事業の営業利益は1862億円に上った。同ファンドは977億ドル(約11兆1760億円)を集め、これまでに170億ドルを投資などに回した。

コントロール権

  ファンド事業の運用状況について孫社長は、「大半が未上場株で、これらが上場する段階でより顕在化していく」との見通しを示した。サウジアラビアの皇太子が王子や現職閣僚の取り締まりに動きだしたが、「サウジ中枢との提携なので全く影響ないと考えている 」と述べた。

  ソフトバンクは4日、傘下で米携帯4位のスプリントと同3位のTモバイルUSとの合併協議が合意に至らず打ち切ったと発表した。これについて孫社長は「基本的にコントロール権を失う合併には合意すべきでない」との認識を示し、「ゆとりの意思決定ができた。晴れやかな気持ちだ」と振り返った。同社は6日にスプリント株の追加取得を公表した。

  野村証券の増野大作アナリストは6日付のリポートで、ソフトバンクの今後のスプリント運営について「従来と同様に自力で米国携帯事業の収益改善に取り組むことになる」と指摘。今後は通信の高速・大容量化を目指す第5世代移動通信システム「5G」時代の到来へ向け技術面も含めどのように競争していくかなどに注目している。

  また孫社長は、ソフトバンクが大型出資を検討している米配車サービス、ウーバー・テクノロジーズについて「条件に合う形で手に入るのであれば投資も積極的に検討したい」と話した。

  ソフトバンクの6日の株価は前週末比2.6%安の9945円で取引を終了した。スプリントの合併協議終了は週末のうちに公表されていた。

(最終段落に株価の動きを追加しました.)
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