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「報酬30%アップ」を掲げて欧州銀が攻勢-米同業者から人材獲得へ

  • 欧州の投資銀行が採用を再開、雌伏の時は終わり
  • 報酬アップで人材勧誘、市場シェア奪回ねらう
ドイツ銀行

ドイツ銀行

Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg
ドイツ銀行
Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

欧州の投資銀行が採用活動を再開した。大西洋の東西で、報酬引き上げ競争が激化しそうだ。

  バークレイズやドイツ銀行はトレーディング業務での市場シェア奪回を目指し米銀からの人材獲得を図っていると、リクルーターらが述べた。久しく報酬アップに預かっていないトレーダーとセールス担当者にとっては朗報だ。ニューヨークの人材紹介会社オプションズ・グループのマイク・カープ最高経営責任者(CEO)によると、欧州の銀行は報酬が最大30%増えるパッケージを提示したり場合によってはボーナスを約束したりしている。

  銀行やヘッジファンド向けに人材をあっせんするケネディ・グループ(ロンドン)のジェーソン・ケネディCEOは「欧州勢はコストを削減し節約に励んでいる間に米銀にシェアを奪われたことに気付き、奪回に乗り出した」と指摘した。

  金融危機後に欧州とアジアの銀行が退却を進め就職先の候補が減ったことで、ウォール街のトレーダーらは報酬を巡る交渉材料を失った。この結果、JPモルガン・チェースなど米銀は収入に占める報酬の比率を下げることができた。トレーダーやセールス担当者は安全と思われる大手銀で、貢献の割には低いと思われる報酬を受け入れた。

  しかし増資や事業売却で資本を強化した欧州の銀行が今や攻勢に転じた。トレーダーを解雇しバランスシートを圧縮、事業再編を進めてきた時代から反転した。ドイツ銀のジョン・クライアンCEOは3月に、「コントロールした成長」に戻りたいと語り、クレディ・スイス・グループは今年、トレーディング事業の縮小は終わったと言明した。

  こうした人材獲得の競争激化は今後2カ月に決まる年末賞与の額に影響しそうだ。ゴールドマン・サックス・グループとJPモルガンの投資銀行部門、モルガン・スタンレーは1-9月に報酬費用として223億ドル(約2兆5430億円)を積み立てており、これは前年同期よりも約3%多い。

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原題:Dangling 30% Raises, European Banks Are Hiring From U.S. Rivals(抜粋)

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