コンテンツにスキップする

米商務長官、ロシア大統領に関係する海運会社に権益か-ICIJ

更新日時
  • ブルーメンソル上院議員はこの件で調査開始を監察官に求めた
  • ロス商務長官はロシア政府との結び付きを承知せずと商務省
ロス長官

ロス長官

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
ロス長官
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

ロス米商務長官がロシアのプーチン大統領の娘婿や、米国の制裁対象であるロシアの新興財閥(オリガルヒ)とビジネスで結び付きがあったと国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が調査報道で指摘した。同商務長官は議会への資産情報の開示を巡り、今後疑惑の目を向けられることになる。

  民主党のブルーメンソル上院議員(コネティカット州)は、ロシア企業と取引関係のある海運会社の権益をロス商務長官が保有していたとの疑惑を懸念し、この件で調査を開始するよう商務省の監察官に求めた。

  同上院議員は声明で、「ロス商務長官はこれらの海運会社に保有する権益と、今も続くロシアのオリガルヒとの金銭的関係を隠し、私と上院商業科学運輸委員会、そして米国民を欺いた。商務長官の資産情報の開示は、ロシアのマトリョーシカ(入れ子人形)のようだ。あからさまな利益相反が一見したところ無害の持ち株会社に注意深く隠されている」と主張した。

  ロス商務長官が、このような関係を明らかにしなかったことが、倫理情報開示の連邦ガイドラインに違反するかどうかははっきりせず、いかなる法律違反も商務長官は指摘されていない。

  商務省は5日発表した声明で、ロス商務長官は問題となっているロシア企業のオーナーが誰か承知しておらず、オーナーと会ったことは一度もないとした上で、商務長官が大洋横断の海運関連の事案に関与しないことを決めたことを明らかにした。さらに「ロス商務長官は最高の倫理基準を確保するため、商務省の倫理担当者と緊密に連絡を取っており、米国の景気回復と雇用創出にコミットしている」と説明した。

  ニューヨーク・タイムズ紙(NYT)など複数の米メディアは5日、世界最大のオフショア法律事務所の1つであるアップルビーから南ドイツ新聞に流出し、ICIJに共有された文書について報道。NYTによれば、ロス氏との結び付きが指摘されている海運会社は「ナビゲーター・ホールディングス」。

  同紙によると、ナビゲーターの顧客にロシアのエネルギー会社シブールが含まれることをロス氏は情報開示しておらず、プーチン大統領の娘婿や、米政府の制裁対象でロシア政府に近いオリガルヒが同社のオーナーに名を連ねているという。ロス氏は商務長官に指名された後に提出した倫理情報開示で、ナビゲーターへの投資額を最大1000万ドル(約11億4200万円)としていた。ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、同氏の資産総額は30億ドルと推定される。

原題:Ross’s Stake in Putin-Linked Shipping Firm Raises Ethics Concern(抜粋)

(ブルーメンソル上院議員の声明やICIJの調査に基づく報道の内容を追加して更新します)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE