TOPIXが3日ぶり小反落、米金利低下で銀行株安い-古河電工急落

更新日時
  • 米雇用統計は予想下回る、日銀総裁は金融緩和「粘り強く」と発言
  • 好業績確認の商社株は上げ、市況高の原油関連堅調も下支え

6日の東京株式相場は、TOPIXが3営業日ぶりに小反落。日本の3連休中に米国の長期金利が低下し、銀行など金融株が安く、光部品の減速と決算内容が嫌気された古河電気工業が急落するなど非鉄金属株の下げも目立った。日経平均株価はバブル崩壊後の戻り高値に接近し、売りも出やすかった。

  TOPIXの終値は前営業日比1.42ポイント(0.1%)安の1792.66。日経平均株価は9円23銭(0.04%)高の2万2548円35銭と小幅に3日続伸。

  三井住友アセットマネジメントの石山仁チーフストラテジストは、「米国の次期FRB議長が決まっても、始動するのは随分と後。今までの金融政策が抜本的に変わるとは思えない」と指摘。日本株は、日経平均がバブル崩壊後の高値2万2666円が目前に迫り、テクニカル面からも上値が抑えられやすくなってきており、「上値をトライしたい人と利食いをしたい人のせめぎ合い」との見方を示した。

東証アローズ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米労働省が3日に発表した10月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比26万1000人増だった。エコノミスト予想の中央値は31万3000人増。ハリケーンの影響で就業不能になった労働者が仕事に復帰、前月比で増加したものの、市場の期待には届かなかった。3日の米10年債利回りは2.33%と1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下、前の日も3bp下げており、10月26日以降を目先の天井に低下基調が鮮明だ。

  東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「雇用統計が市場予想より下に出て、賃金もむしろ下がっている。ここまで景気を良くしても賃金は上がらないのかと驚き。継続的な景気の再拡大は見えづらくなっている」と言う。一方、米供給管理協会(ISM)による10月の非製造業総合景況指数は60.1と前月の59.8から上昇、2005年8月以来の高水準だった。 東京市場が3連休中だった2ー3日のS&P500種株価指数は累計で0.3%上げた。

  週明けの日本株は米国株の堅調や一時1ドル=114円70銭台まで円安方向に振れた為替動向、海外原油市況の続伸を材料にした原油関連株の上げなどが寄与し、主要株価指数は上昇して開始。日経平均は一時105円高の2万2644円まで買われた。ただし、徐々に銀行株の軟調が重しになったほか、高値警戒感からの売りも広がり、徐々に失速。前引けにかけマイナス圏に沈み、午後には一時100円以上下落。その後は再度持ち直した。

  銀行株は、日本銀行の黒田東彦総裁の発言が影響を与えた面もある。黒田総裁は6日の講演で、「金融機関収益の下押しが長期化すれば、金融仲介が停滞方向に向かうリスクがあることも認識している」と述べ、低金利の継続が金融仲介機能に与える影響を注視する考えを示唆。また、2%の物価目標の実現までには「なお距離がある」とし、当面の金融政策運営は現在の枠組みの下で「強力な金融緩和を粘り強く進めていく方針だ」と語った。

  東証1部33業種は非鉄金属、パルプ・紙、銀行、その他金融、ガラス・土石製品、鉄鋼、保険など18業種が下落。上昇は卸売、海運、鉱業、機械、石油・石炭製品、サービス、建設など15業種は上昇。鉱業や石油は、3日のニューヨーク原油先物が2%高の1バレル=55.64ドルと続伸、15年7月以来の高値となったことがプラスに働いた。

  売買代金上位では、傘下の米携帯電話事業者のスプリントがTモバイルUSとの合併協議を打ち切ったソフトバンクグループが安く、光関連事業の減速で通期利益計画を据え置いたことがアナリストに嫌気された古河電工は大幅安。決算内容が失望されたマツダも売られた。半面、通期純利益と配当計画を上積みした三菱商事、住友商事は高く、ソニーやいすゞ自動車、国内ユニクロの10月既存店売上高が増えたファーストリテイリングも上げた。

  • 東証1部の売買高は19億3816万株、売買代金は3兆3498億円
  • 値上がり銘柄数は794、値下がりは1156
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