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パウエル氏、トランプ政権下で多大なリスクを抱える米経済を主導へ

  • 景気が失速すれば、その責任はFRB議長と大統領に
  • 使える政策手段少なく-「手札は良くない」とスロック氏

ジェローム・パウエル氏が次期連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名され承認されれば、低インフレと行き過ぎた金融緩和によるバブル膨張など多くのリスクを抱える米経済のかじ取りを任されることになる。

Jerome Powell’s Views on U.S. Monetary Policy in His Own Words

パウエル氏

写真家:TJ Kirkpatrick / Bloomberg

  成長は加速しつつありインフレは抑制され失業率は16年ぶり低水準と、現在の米経済は好調にみえる。そのような環境の中で新FRB議長は史上3番目の長さとなった景気拡大を持続させるべく、緩やかな利上げを続けていくことができるだろう。

  しかし景気拡大は長期化が理由で頓挫するのではない。資産バブルの破裂や天災や政治混乱などの衝撃、あるいは金融当局の過ちによって頓挫するものだ。

  利上げペースを速めれば株式市場の過熱を冷ませるかもしれないが、インフレ率が目標水準に回復せず、場合によってはリセッション(景気後退)をもたらすリスクがある。引き締めが緩やかに過ぎれば資産バブルがますます膨張し将来に禍根を残すかもしれない。こうした結果の責任を、パウエル氏と同氏を指名したトランプ大統領が負うことになる。

  パウエル氏は、米経済の成長が落ち込んだ場合に対応する政策手段がもう余り残されていないというジレンマも抱えることになる。利下げ余地はほとんどなく、量的緩和(QE)には共和党議員が抵抗を示す。

  ドイツ銀行のチーフ国際エコノミスト、トルステン・スロック氏(ニューヨーク在勤)は「この金融政策のポーカーゲームでパウエル氏に配られたのはあまり良い手札ではない」とコメントした。「世界経済はかつてないほど好調だが、いまの時代のセントラルバンカーは報われない職だ」と付け加えた。

Gaining Momentum

原題:Trump Taps Powell for Fed to Oversee Economy Fraught With Risks(抜粋)

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