「次期FRB議長はパウエル氏」にFEDウォッチャーらの反応
Christopher Condon、Jeanna Smialek、Steve Matthews、Matthew Boeslerトランプ米大統領は次期連邦準備制度理事会(FRB)議長にジェローム・パウエル氏を指名すると、事情に詳しい関係者3人が述べた。大統領は2日に次期議長指名を発表するとしている。
いわゆるFEDウォッチャーたちのこのニュースに対する反応は以下の通り。
ノーザン・トラストのチーフエコノミスト、カール・タネンボーム氏
「健全な選択だ。FRB内で経験があり金融政策をこれまでと大きく変える公算は小さい。パウエル氏は規制を適正な規模にするよう取り組むと思う」
TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ジェナディー・ゴールドバーグ氏
「イエレン現議長を指名せずに現状からの継続性を持たせる人選だ。政策はハト派寄りだが幾分の規制緩和にも前向きだろう。基本的に、トランプ大統領にとって完璧な候補だ」
TSロンバードの米国担当チーフエコノミスト、スティーブン・ブリッツ氏
「パウエル氏という選択は市場には政策の継続性を与え、トランプ大統領には銀行の規制緩和に前向きな議長を与える。双方にとって良い選択だ」
アマースト・ピアポイント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンレー氏
「金融政策に関して皆がパウエル氏のことをイエレン氏のクローンのように考えている」が、「過去4年間のイエレン氏と全く同じになると考えることはできないだろう」
バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチの世界経済調査責任者、イーサン・ハリス氏
「パウエル氏の就任は、FRBの体制転換というより現状の継続だろう。パウエル氏は物事への対処で極めて慎重な手法をとる。慎重であるのは恐らく良いことだ」
三菱東京UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏
「パウエル氏は銀行規制とドッド・フランク法の見直しについての小さな違いを除いてイエレン氏と本質的に同じだ。なぜイエレン氏を再任しないのか不思議だ」
UBSセキュリティーズの米国担当チーフエコノミスト、セス・カーペンター氏
「パウエル氏は当初は連邦公開市場委員会(FOMC)の大勢とほぼ同じ立場を堅持していたが、昨今の発言は同氏自身の見解を反映していると思う」
原題:Fed Watchers React to News Powell Will Lead U.S. Central Bank(抜粋)