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【債券週間展望】長期金利に低下圧力、日銀オペで需給引き締まり観測

  • 国内需給は少し引き締まる方向も、リスクオンが重し-しんきん証
  • 30年入札、生保や年金中心の需要で無難に消化される見込み-岡三証

11月第2週(6日-10日)の債券市場では長期金利が低下すると予想されている。日本銀行の国債買い入れオペが3回予定されていることから、需給の引き締まり観測を背景に買い圧力がかかりやすい展開が見込まれる。

  長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは1日に0.055%と、10月16日以来の水準まで買い戻された。2日には新発20年物の162回債利回りが0.58%と10月12日以来、新発30年物56回債利回りが一時0.835%と9月27日以来の水準まで低下するなど、イールドカーブ(利回り曲線)のフラット(平たん)化が進んだ。

新発10年債利回りの推移

  しんきん証券営業企画部の高井行夫金融市場アナリストは、「超長期債相場が少し戻した状況で30年債入札に不安はあるが、日銀オペが3回入ることから、国内の需給に関しては少し引き締まる方向で働く」と予想。一方、「米税制改革期待でリスクオン的な地合いの中で、円債相場は足元で戻した分、若干弱めの動きを試しやすい面もある」とみる。

米税制法案についてはこちらをご覧下さい。

需給はポジティブな環境

  財務省は9日、30年利付国債の価格競争入札を実施する。56回債のリオープン発行で、表面利率は0.8%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回と同じ8000億円程度となる。7日には投資家需要の強い既発国債を追加発行する流動性供給入札が予定されている。対象は残存期間1年超5年以下の銘柄で、発行予定額は3000億円程度。

過去の30年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、30年債入札について、「できれば0.85%以上が好ましいが、0.8%台後半で買いが入る状況が見えており、現状レベルでも問題はなさそうだ。生保や年金資金を中心とした投資家の需要で無難に消化されるだろう」とみる。

  一方、日銀が発表した11月の国債買い入れ運営方針によると、6日には残存期間1年超5年以下、8日には1-5年と5年超10年以下、10日には5ー10年と10年超を対象にしたオペが予定されている。

市場関係者の見方

*T

◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 世界経済の回復見通しと主要国の株価堅調、円安基調が維持され、円債は上値を追うような展開にはなりづらい
  • 日銀の買い入れオペが3回入るので下値は支えられ底堅いだろう
  • 長期金利の予想レンジは0.04%~0.08%
      

◎パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長

  • 引き続き30年と40年の買い戻し需要ありそう。ここまで強くなるとは想定されておらず、買い遅れ感も
  • フラットニングはいったん止まる可能性あるが、30年債入札後は再開へ
  • 長期金利の予想レンジは0.03%~0.06%

    
◎しんきん証券営業企画部の高井行夫金融市場アナリスト

  • 30年債入札は弱めの結果になる可能性あるが、他年限への影響波及は考え難い
  • トランプ大統領の来日で北朝鮮問題が蒸し返されれば、リスクオフ的な要因が買い材料になる可能性も
  • 長期金利の予想レンジは0.05%~0.08%

  
*T

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