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地味な現実主義者のパウエル氏-トランプ氏との数少ない共通点は資産

  • 危機対応が未知数で、経済学の学位を持たない点に懸念の声
  • スポーツマンとして知られ自転車で通勤-元同僚はゴルフの腕前指摘

トランプ米大統領が連邦準備制度理事会(FRB)次期議長に指名するとされるジェローム・パウエルFRB理事。2人とも資産家である点を除けば、共通点は乏しい。

  パウエル氏(64)は地味な現実主義者であり、波風を立てるのを好まないチームプレーヤーだ。大統領は、既存の秩序を揺り動かす、自身と同じような人物をFRBトップに起用すべきだとの与党共和党からの圧力をかわす形となる。

  現職のFRB理事として人物像が既に知られているパウエル氏だが、金融危機やリセッション(景気後退)といった難題に見舞われた場合、どう対処するかは未知数だ。経済政策研究センター(CEPR)の共同ディレクター、ディーン・ベーカー氏はパウエル氏について、「彼にはイエレン現議長のような経歴や経験がなく、経済情勢が変化した際にどう対応するか懸念が生じる」と指摘した。

  経済学の学位を持たないパウエル氏に関し、フィラデルフィア連銀総裁を務め、博士号を持つエコノミストのチャールズ・プロッサー氏は「FRB議長は研さんを積んだエコノミストであるべきだ。金融政策のニュアンスとサイエンスは一段と複雑かつ微妙で難しいものとなっている」と語った。

Key Speakers At The Institute of International Finance Annual Membership Meeting

パウエルFRB理事

Photographer: Zach Gibson/Bloomberg

  パウエル氏が12年に理事に就任した際にも、FRBスタッフからは同様の懐疑的な目が向けられた。だが元当局者の1人によれば、同氏は複雑な問題を深く掘り下げる意欲を示すことで、そうした疑念を払拭(ふっしょく)していったという。資料でいっぱいになったバインダーを持参して会議に臨む姿はよく知られている。

  夫人との間に3人の子供がいるパウエル氏はちょっとしたスポーツマンでもあり、今でもメリーランド州チェビーチェースの自宅から首都ワシントンのFRBのオフィスまでの8マイル(約13キロメートル)を自転車で通勤している。

  前アトランタ連銀総裁のデニス・ロックハート氏は、腰痛に悩んでいると話すパウエル氏に「ゴルフ場ではものすごく驚かされる」と舌を巻く。

原題:Powell, Once an Also-Ran, Set to Chair Trump’s Bank-Friendly Fed(抜粋)

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