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ホンダは営業利益予想を上方修正、7450億円に-市場予想は下回る

更新日時
  • アナリスト予想は下回る、市場低調の米国での伸び悩み懸念との声
  • 配当政策は配当だけで還元性向30%めどに-自己株取得は別に実施
Inside A Honda Showroom As Company Reports First-Quarter Earnings
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Inside A Honda Showroom As Company Reports First-Quarter Earnings
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

ホンダは1日、今期(2018年3月期)の営業利益見通しを上方修正した。円安傾向が続いた為替が追い風となるなか、中国の四輪とインドの二輪という主力製品の巨大市場での販売が好調で訴訟や年金関連の一時的な費用増要因を上回った。一方、市場予想には届かなかった。

  「中国では今のところ生産が追いついていない」。ホンダの倉石誠司副社長は都内の本社での会見で中国でアコードやシビックなど旗艦車種の販売が好調で特別シフトで増産を進めていることを明らかにした。現地合弁との新工場も準備を進めているものの追いつかない状況で「今後も台数は進んでいく」としながら、需要の取り込みには生産体制の強化が欠かせないとした。
  
  発表資料によると、今期の営業利益予想は7450億円と、従来の7250億円から増額した。ブルームバーグが集計したアナリスト21人の予想平均は8002億円だった。売上高と純利益の見通しも14兆5000億円から15兆500億円、5450億円から5850億円にそれぞれ引き上げた。

  今期の為替前提を1ドル=109円(従来107円)と円安方向に修正し、為替が従来見通しとの比較で640億円分の増益要因となるほか、四輪事業の今期販売台数見通しを従来の508万台から513万台に、二輪の見通しを1877万台から1918万台に修正するなど販売の好調も利益の増加に寄与する。二輪は世界最大のインド市場での販売が伸びているという。

  東海東京調査センターの杉浦誠司アナリストは発表前の電話取材で、「四輪車の販売台数は回復基調にあり、二輪車のマージンも悪くない」と指摘。「会社側が示すように下期からの増益トレンド回復は見込めるのではないか」と話した。

  7-9月期の営業利益は前年同期比33%減の1529億円だった。ブルームバーグが集計したアナリスト10人の平均は1610億円。純利益は同1.7%減の1740億円で売上高が16%増の3兆7761億円となった。営業利益は集団訴訟の和解金や前年同期の年金制度改定の反動が、売り上げや販売構成での増益効果を打ち消した。

  ホンダは配当政策について、従来は配当と自己株式取得を合わせて還元性向30%をめどとするとしていたが、今後は自己株の取得などは適宜実施する一方で、配当だけで30%をめどとすると変更するとした。自己株取得については2日の立ち会い外で自己株1800万株を上限に取得すると発表した。

  一方、7-9月期と今期業績見通しともにアナリストの予想平均値を下回った。松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「市場予想に届いていないといった印象は強い。少なくともポジティブとはいえない」とし、その背景について自動車販売が伸び悩む米国市場にあると指摘する。4-9月のホンダの米国新車販売は前年同期比でほぼ横ばいで「中国はけん引役にはなっているが、米国市場の伸び悩みを埋めあわせるほどにはなっていない」と話した。一方、自社株買いの発表で「株価はある程度は支えられるのではないか」とも述べた。

  データ改ざんを起こした神戸製鋼所について、倉石副社長は同社製品に「問題があるとは現時点で聞いていない」としたうえで、現状ではリコールの心配はないと考えており、神戸鋼から他社への乗り換えも今のところ考えていないとした。

(ホンダ会見の詳細や外部コメントを追加しました.)
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