サバイバルゲームに中国が「死刑宣告」-習氏の思想になじまず

  • PUBGは社会規範から逸脱し若者に有害と中国の協会が主張
  • 国家版権局がライセンスを認める公算は極めて小さい
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

世界一ホットなビデオゲームが世界最大級の市場から締め出される。

  「プレイヤーアンノウンズ・バトルグラウンズ(PUBG)」が中国での販売には暴力的過ぎると中国オーディオ・ビデオ・デジタル出版協会がオンラインで発表した。殺し合いを繰り返すこのゲームは血なまぐさく、社会の規範から逸脱しており、若い消費者に有害だとの主張だ。

  同協会が発表前に国家新聞出版広電総局(国家版権局)と協議していたことを踏まえると、PUBGが中国で正式にライセンスを得る可能性は極めて低くなった。

  国家版権局は事実上、中国本土における全てのコンテンツのライセンスを管理しており、これまでに「ボージャック・ホースマン」や「ビッグバンセオリー」といったテレビシリーズを禁止した。PUBGの世界観は共産党大会で権限を強めた習近平総書記(国家主席)が呼び掛けた結束に反している。

  上海のコンサルティング会社パシフィック・エポックのアナリスト、ベンジャミン・ウー氏は「基本的に中国でのPUBGへの死刑宣告だ。中国で説かれていることとPUBGの基調となるイデオロギーが衝突しているというのがこのゲームの大きな問題だ」と述べる。

  パソコン上で約30ドル(約3400円)で買えるPUBGは、韓国のブルーホールが手掛けている。今年のゲーム業界で大ヒットしており、世界セールスは1300万本を突破した。

  ブルーホールは9月、中国でゲーム最大手のテンセント・ホールディングス(騰訊)がPUBGのライセンス取得について協議していると明らかにしていた。両社にコメントを求めたが応答はなかった。

  「テンセントにそれほど大きな影響はないだろう。中国ではもう誰もサバイバルゲームに興じることはできなくなるからだ。競合他社に出し抜かれる心配も不要だ」とウー氏は話している。

原題:World’s Hottest PC Game Could Get Locked Out of China (1)(抜粋)

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