10月30日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、金融政策会合や次期FRB議長指名控え

  30日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。主要10通貨の大半に対して値下がりした。月末特有の利益確定の動きが広がったほか、主要国で金融政策会合が控えていることも影響した。

  主要通貨でドルに対し大きく上げたのはポンドと円。この日は、ポートフォリオのリバランスを控えて全般的に薄商いとなった。今週は主要中央銀行の政策会合が複数予定されているほか、11月2日にはトランプ大統領が米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長を指名する見通しだ。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前営業日比0.3%低下。ドルは対円で0.4%下げて1ドル=113円18銭。対ユーロでは0.4%安の1ユーロ=1.1651ドル。

  米下院が法人税率の引き下げについて5年間の段階的導入を検討しているとの報道後、ドルはこの日の安値を付ける場面があった。対円では113円03銭に下げた。サンダース大統領報道官はその後、トランプ大統領の計画に法人税率引き下げの段階的導入は含まれないと語った。

  今週は日本銀行、イングランド銀行、米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策会合を開催する。このうち利上げが予想されているのは英中銀のみ。市場は0.25ポイントの利上げを90%近い確率で織り込んでいる。

  FOMCは利上げは近い将来に適切となる可能性があるとの認識を改めて示す公算が大きい。市場は次期FRB議長人事により注目している。ホワイトハウス当局者は、トランプ大統領が2日に次期議長を発表する予定だと明らかにした。

欧州時間の取引

  ドルは欧州時間でも総じて軟調な展開だった一方、ユーロは対ドルで堅調な動きとなった。トレーダーらは、月末を控えてドルは利益確定の売りに押されたと語った。ただユーロは、ドイツの消費者物価指数(CPI)発表後に下げに転じる場面があった。

  ドイツ連邦統計局が30日発表した10月のCPI速報値は、欧州連合(EU)基準で前年同月比1.5%上昇。上昇率は9月の1.8%を下回り、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値の1.7%にも届かなかった。  
原題:Dollar Starts Week Lower Before Central Bank Meetings, Fed Pick(抜粋)
原題:German Inflation Slows in Evidence of Euro-Area Price Struggle(抜粋)

◎米国株・国債・商品:小型株中心に株下落、国債は午後に一段高

  30日の米株式相場は反落。週内に手掛かり材料が多く慎重地合いとなる中、小型株中心に売りが出た。米国債は長期債を中心に上昇した。

  • 米国株は小型株中心に下落、法人税引き下げ巡る報道で
  • 米国債は上昇、財務長官の超長期債巡る発言で長期債一段高
  • NY原油は続伸、OPEC減産延長を示唆-ブレントは2年ぶり高値
  • NY金は続伸、ドル下落で

  法人税率引き下げを5年かけて段階的に導入することが米下院で協議されているとの報道後、小型株で構成するラッセル2000指数が8月以来の大幅安となったほか、S&P500種株価指数が最高値圏から下げた。この報道を受けて米国債は午前中から上昇していたが、米財務省では超長期債への需要があまり高くないと認識しているとムニューシン財務長官が述べたことで、午後に入り長期債が一段高となった。

  S&P500種株価指数は前週末比0.3%安の2572.83、ダウ工業株30種平均は85.45ドル(0.4%)下げて23348.74ドル。テクノロジー銘柄の比重が高いナスダック総合指数は0.1%未満低下。ニューヨーク午後5時時点で米10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.37%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸。石油輸出国機構(OPEC)とロシアが減産延長を示唆したほか、イラクのクルド人自治区で情勢不安が続いていることが背景。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前週末比25セント(0.5%)高の1バレル=54.15ドルで終了。これは8カ月ぶりの高値。ロンドンICEの北海ブレント12月限は46セント上げて60.90ドルと、15年7月以来の高値水準。

  ニューヨーク金先物相場は続伸。ドルの下落が手掛かり。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前週末比0.5%高の1オンス=1277.70ドルで終了。一時は0.2%下落する場面もあった。

  トランプ大統領がいつ米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長を発表してもおかしくない状況下で、10年債利回りは2.4%を割り込んだ。

  昨年の大統領選挙でトランプ氏の陣営とロシア政府の共謀があったかが焦点となっている捜査は、トランプ陣営の選対本部長ら3人の起訴で新たな展開を迎えた。このことは、税制改革法案可決に向けた米政権の取り組みを妨げる恐れがある。

  法人税率引き下げの段階導入報道に関し、ワイリー・グループのドン・ライリー氏は、小企業の方が大企業よりも法人税から受ける影響が大きく、小型株が「一連の税制関連の動向により大きく反応するのはそのためだ」と述べた。
原題:Small Caps Lead U.S. Stock Losses, Treasuries Rise: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Bull Flatten as Corporate Tax Talk Weighs on Stocks(抜粋)
OIL FUTURES: Brent Extends 2-Year High, Focus on OPEC Deal(抜粋)
Gold Futures, LME Copper, Zinc Rebound as Dollar Weakens(抜粋)

◎欧州株:小じっかり、石油・ガス株が高い-金融サービスは下げる

  30日の欧州株式相場は小じっかり。金融サービス銘柄が下げたもの の、石油・天然ガス株が上昇したため、5カ月ぶりの高値圏を維持し た。

  指標のストックス欧州600指数は0.1%高の393.91で終了。原油相場 高を背景に石油・ガス株は1.3%上昇した一方、金融サービス銘柄 は0.4%下げた。

  業種別19指数のうち12指数が上昇。構成銘柄で上昇したのは322銘 柄、下落したのは270銘柄。

  スペインのIBEX35指数は2.4%高、ドイツのDAX指数は0.1% 上げた。他の主要指数では、英FTSE100指数が0.2%下落、イタリア のFTSE・MIB指数は0.4%値上がり。フランスのCAC40指数は ほぼ変わらずとなった。
原題:European Stocks Steady as Energy Firms’ Gain Offsets Financials(抜粋)

◎欧州債:周辺国債が大幅上昇、リスクオンで-中核国債も上げる

  30日の欧州債市場では、イタリアやスペイン、ポルトガルの国債が 大幅上昇した。カタルーニャを巡る動向のほか、27日のイタリア格上げ が手掛かり。中核国債も買われ、ドイツ10年債利回りは約6週間ぶりの 低水準に接近した。

  スペイン政府がカタルーニャ州を平和裏に掌握したことから、リスクオンの買いが相次いだ。

  S&Pグローバル・レーティングがイタリアを格上げしたことを受 け、周辺国債相場にも好影響が及んだ。イタリアとスペイン、ポルトガ ルの10年物国債利回りは9-11bp低下。

  ドイツ国債はインフレ統計が支援材料で、特に5年物と30年物の利 回り格差が縮小した。ECB会合以降、10年物利回りは3営業日連続で 低下。下げ幅は合計約11bpとなった。
原題:Peripheral Bonds Surge as Risks Ease; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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