トランプ氏元選対本部長ら3人起訴、特別検察官のロシア疑惑捜査

更新日時
  • マナフォート、ゲーツ被告に共謀や資金洗浄など12件の罪
  • 元トランプ陣営外交政策顧問はロシア人との接触巡りFBIに偽証

昨年の米大統領選へのロシア干渉疑惑を捜査しているモラー特別検察官率いるチームは、トランプ陣営の選対本部長を務めたポール・マナフォート氏ら3人を複数の罪で起訴した。この疑惑での起訴は初めてで、捜査は新たな局面に入った。

10月30日にワシントンの裁判所を出るマナフォート氏

写真家:ザック・ギブソン/ブルームバーグ

  起訴されたのはマナフォート被告のほか、同氏のビジネスパートナーだったリック・ゲーツ被告、選挙戦でトランプ陣営の外交政策顧問を務めたジョージ・パパドプロス被告。資金洗浄、共謀など12件の罪に問われたマナフォート被告とゲーツ被告は出頭後、ワシントンの連邦裁判所で無罪を主張した。パパドプロス被告は連邦捜査局(FBI)の尋問に偽証したことを数週間前に認め、モラー特別検察官の捜査に協力を続けているという。

  3人の起訴に先立ちモラー特別検察官はトランプ大統領による司法妨害疑惑や大統領側近による他の犯罪の可能性について数カ月にわたり捜査を進めていた。捜査当局はマナフォート、ゲーツ両被告に対し、処罰減免と引き換えに捜査への協力や、大統領選の民主党候補だったヒラリー・クリントン氏に対するトランプ陣営の活動に関して知っている全ての情報を提供するよう圧力をかける可能性が高い。

  30日に開示された法廷文書によると、2016年3月から今年1月までトランプ陣営に加わっていたパパドプロス被告は選挙期間中、トランプ氏とロシアのプーチン大統領との会談の構想を持ち出したほか、電子メールなどクリントン氏の弱点を提供できると主張した複数のロシア人と接触した。この中にはロシア外務省を代表するとされる人物とのメール連絡も含まれ、この人物は「幅広い話し合い」についてパパドプロス被告に謝意を伝えていた。

  ホワイトハウスのサンダース報道官はこうした会談は全く行われていないと述べ、起訴は「大統領とは何の関係もない」とコメントした。

  パパドプロス被告はFBIの尋問に対し、これらはトランプ陣営に加わる前の出来事だと偽っていた。一方、マナフォート被告は「ぜいたくな生活」を維持するため1800万ドル(約20億円)余りを資金洗浄したなどとされる。

  起訴状はマナフォート被告とゲーツ被告が海外の口座について米当局に隠し、外国政府のための活動を開示せず、活動について17年まで当局に偽っていたと指摘した。

  検察当局は30日午後に法廷で、両被告には海外との関係から逃亡の危険があるとして裁判前に自宅軟禁とすると説明した。マナフォート被告は1000万ドル、ゲーツ被告は500万ドルの保釈金で釈放され、パスポートを引き渡した。

  マナフォート被告の弁護人、ケビン・ダウニング氏はその後記者団に対し、起訴はトランプ陣営と何の関係もないと述べ、ばかげたものだと語った。ゲーツ被告のスポークスマン、グレン・セリグ氏によると、同被告は自ら抗弁する考えだという。パパドプロス被告の弁護士はコメントを控えた。

  トランプ大統領はマナフォート被告の起訴事実は陣営に加わる前に起きたことだと主張、注意をクリントン氏に向けるべきだと促すツイートを発した。だが、起訴状では、同被告の不法行為は17年初めまで続いたとされている。

起訴されたマナフォート被告についてブルームバーグのケビン・シリリー、ウィニー・オケリー両記者がリポート

(出所:Bloomberg)

原題:Trump-Russia Collusion Probe Intensifies With Three Charged (3)(抜粋)

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