他国寄せ付けぬ日米首脳の蜜月、具体的行動に不安も-慶大・中山教授

  • トランプ氏は北朝鮮問題にコミット、具体的行動に不安も
  • 歴訪では「アジア重視」提示も、関心は2国間関係

安倍首相とトランプ大統領

Photographer: Pool/Bloomberg
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慶応大学の中山俊宏教授は30日、都内で行った講演で、安倍晋三首相はトランプ米大統領と「他の国のリーダーを寄せ付けないレベル」で蜜月関係を築いたものの、米側が北朝鮮の核・ミサイル開発などを巡って具体的にどのような行動を取るかに不安もあるとの見方を示した。

  トランプ氏はアジア各国歴訪の皮切りに5日から7日にかけて来日。安倍首相との会談に加えて両首脳でゴルフをプレーする予定だ。その後、韓国、中国に向かう。

  中山氏はトランプ氏が国連総会の演説で日本人拉致に言及するなど、北朝鮮を巡る問題に「コミットしてくれている」との安心感はあるが、核実験やミサイル発射による挑発を続ける北朝鮮に対して今後どう具体的に行動するかについては「大きな不安があり続けている」とした。

  米国内では現状維持で北朝鮮の核保有を事実上容認するような議論が出つつあるとして、「そういう議論が大きくならないようにすることが日本には大事だ」と指摘。北朝鮮の核保有を認める形で北朝鮮の現体制を存続させることは受け入れられないと米国に伝えることが日本の基本姿勢だと強調した。

歴訪で「アジア重視」提示

  アジア歴訪で、トランプ氏も「当然アジア重視を掲げることになると思う」との見方を示すが、環太平洋連携協定(TPP)交渉を積極的に進めたオバマ前政権の政策とは違うものになるという。オバマ氏はアジア地域全体に対し米国がどう関わるかという政策を作ろうとしたが、トランプ政権では基本的にはいかに2国間関係を構築するかに関心があるとした。

  トランプ氏のこうした姿勢は、各国を訪問後、11月14日にフィリピンで開催される東アジアサミットを欠席することが「象徴するかのよう」だと中山氏は分析する。

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