米国のくしゃみより病気がちの中国が脅威-本土の債務は世界の問題

  • 今年の世界成長、中国が3分の1余り貢献へ-IMF予測
  • 中国は不動産投機対策と暗黙の政府支援巡る問題に重点的に対応
Photographer: AFP via Getty Images
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かつて米国がくしゃみをすれば、世界が風邪をひくと言われたが、最近では病気がちの中国がより大きな脅威をもたらすリスクとなっている。

  米国に次ぐ世界2位の経済大国、中国は今、鼻風邪をやり過ごそうとしている状況だ。高水準の経済成長は続いているが、それを後押ししてきた借金が極めて大きな残高水準に達している。

  ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の試算によれば、中国の借入総額は国内総生産(GDP)比で2021年までに320%近くに上昇する見込み。08年は162%、16年末は約260%だった。BIのアジア担当チーフエコノミスト、トム・オーリック氏は、経済全体の債務水準が「世界最高」レベルに向け進んでいるとしている。

  中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は今月、「ミンスキー・モーメント」として知られる概念に触れ、信用によって膨張した資産価格の突然の大幅下落を引き起こしかねないと警告。国際通貨基金(IMF)は今年の世界成長について3分の1余りが中国の貢献によるものだと予想しており、これを踏まえると、中国本土の債務抑制は中国だけの問題にとどまらない。

  与信を抑えるため中国当局は重点的に2つの点に取り組んでいる。1つは不動産の投機対策。今月18日の共産党大会冒頭の演説で習近平総書記(国家主席)で住宅は住むためにあり、投機の対象ではないと強調した。

  2つ目は、借り入れコストの調整を借り手の政府との関係ではなくその返済能力に応じて進めることだ。14年に中国企業初の本土社債不履行があり、その後、幾つかの国有企業のデフォルト(債務不履行)が容認されたが、この問題はデリケートな対応を要する。
  
  ゴールドマン・サックス・グループの香港在勤アジアクレジット戦略調査責任者、何建勲(ケネス・ホ)氏は「暗黙の政府支援があす突然取り下げられれば、クレジットフローが凍結するだろう。性急過ぎれば、システムが崩壊する」とした上で、中国側は「正しいスピード」で進めていると指摘。ただデフォルト件数急増はないものの、増加すると見込んでいると話した。

原題:Global Economy’s Health at Stake as China Tries to Hold a Sneeze(抜粋)

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