ドルは113円台後半、FRB議長人事や地政学リスク重し-ポンド堅調

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  • ドル・円は113円84銭まで上昇後、113円53銭まで反落場面
  • FRB議長人事とトランプ大統領来日に注目-クレディ・アグリコル

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=113円台後半で推移。トランプ米大統領のアジア歴訪に向けて地政学リスクが意識されたほか、次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長人事、日米の金融政策決定、米雇用統計の発表などを控えて、上値の重い展開となった。

  ドル・円相場は30日午後3時21分現在、前週末比ほぼ変わらずの113円64銭。商業決済が集中する五・十日の仲値公表に向け、ドル需要期待から113円84銭まで上昇した後、正午すぎに113円53銭まで値を切り下げた。前週末には予想を上回る米国内総生産(GDP)などを背景に一時114円45銭と7月11日以来の高値を付けた後、トランプ氏が次期FRB議長にパウエル理事を指名する方向に傾いているとの報道を受けて反落した。

円とドル

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  上田ハーロー外貨保証金事業部の山内俊哉部長は、北朝鮮動向やスペイン・カタルーニャ自治州独立問題など「地政学リスクが一定の重し」と指摘。「ドル・円は114円台で何度か上値を抑えられていることから、ドルを買いたいけれど、このレベルでは買いづらい雰囲気」と述べた。

  日本銀行はこの日から金融政策決定会合を開催。31日の会合後に金融政策と経済・物価情勢の展望(展望リポート)を発表し、黒田東彦総裁が記者会見する。ブルームバーグの調査によると、金融政策は回答者全員が現状維持を予想している。

  一方、米国では31日、11月1日にFOMCが開かれる。また、トランプ大統領は来月3日からのアジア歴訪前に次期FRB議長を指名する見込み。米10年債利回りは30日の時間外取引で一時1ベーシスポイント(bp)低下の2.39%と24日以来の2.4%割れとなった。

  クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、「日銀、FOMCとも無風とみている。今週はFRB議長人事とトランプ大統領来日が注目」と指摘。ロス商務長官、ムニューシン財務長官が大統領の来日に同行した場合、自由貿易協定(FTA)交渉への地ならしの可能性があるとし、「NAFTA(北米自由貿易協定)で為替条項を要求しているように、日本とのFTAには為替条項を入れるように言ってくる可能性があり、市場はそれを意識していることから115円を超えて一方的に上昇することはない」との見方を示した。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1ユーロ=1.1614ドル。前週末には一時1.1575ドルと7月20日以来のユーロ安・ドル高水準を付けた。

  ポンド・ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1ポンド=1.3143ドル。イングランド銀行(英中央銀行)は11月2日に金融政策決定と議事録・四半期インフレ報告を発表する。オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)取引に基づき推計した同会合での利上げ予想確率は、30日時点で約83%。

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