債券は上昇か、次期FRB議長巡る米債高と円安一服-日銀オペも支え

  • 先物夜間取引は150円41銭で終了、前週末の日中終値比1銭高
  • 好需給を背景に強含むが上昇モメンタム強くなさそう-東海東京証

債券相場は上昇が予想されている。米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に関する報道やスペインのカタルーニャ自治州を巡る緊張から米市場で長期金利が低下した前週末の流れを引き継ぐことに加え、日本銀行がこの日実施する国債買い入れオペも支えとなる見込み。

  30日の長期国債先物市場で中心限月12月物は150円台前半から半ばでの推移が見込まれている。夜間取引は150円41銭と、前週末の日中終値比1銭高で引けた。 

  東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、米長期金利の低下や円相場の上昇など海外市場の動きは円債相場に追い風だと指摘。「需給環境も良好」だとし、強含みの展開を予想する半面、上昇の勢いも強くなさそうだとみている。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の348回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値0.065%付近での推移が見込まれている。佐野氏はこの日の予想レンジを0.065%~0.07%としている。

  前週末は長期債や超長期債の相場が小幅に下落。世界的な景気回復と米欧の金融正常化を背景とした海外金利の上昇、国内株式相場の堅調さや円安進行が重しとなった。日銀の国債買い入れオペで需給緩和が示されたこともあり、同ゾーンが軟調に推移した。

  27日の米国債相場は上昇。米10年債利回りは5ベーシスポイント(bp)低い2.41%程度で引けた。トランプ米大統領が次期FRB議長にジェローム・パウエルFRB理事を指名する方向に傾いているとの報道を受け、現在の緩和的な金融政策スタンスが維持されるとの観測が広がった。スペイン上院は27日、カタルーニャ州の自治権停止を承認した。カタルーニャ州議会は同日に独立を宣言したことで、独立を巡る混乱への警戒感から安全資産のドイツ国債が買われ、米国債にも買いが波及した。

国債買い入れオペ

  日銀はこの日の午前10時10分、残存期間1年超3年以下と3年超5年以下の国債買い入れオペを実施する。前回までのオファー金額は、それぞれ2800億円と3000億円だった。

日銀国債買い入れオペの結果はこちらをご覧下さい。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、次期FRB議長にパウエル理事が本命視されていけば「米国債市場から円債市場に波及する連れ安圧力は弱まっていく可能性がある。円債の買いやすさも増していこう」と指摘。この日のオペが「無難な結果になれば、相場のサポート材料になるだろう」とみている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE