米下院、予算決議案可決で税制改革に道筋-税控除巡る問題も再浮上

  • 高税率の州に有利な連邦税控除を制限すべきかどうかが問題に
  • ブレイディ下院歳入委員長:下院税制法案を11月1日までに公表
Photographer: Pete Marovich/Bloomberg
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米下院は26日、僅差で予算決議案を可決したものの、米税制改革の障害となる問題が再浮上した。ニューヨーク、ニュージャージー両州など高税率の州に有利な連邦税控除を制限すべきかどうか、また制限するとすればどのような内容にするかという問題だ。

  トランプ米大統領と議会共和党指導者らは州税・地方税の控除廃止を提案してきており、これに反対する州の共和党議員の多くが予算決議案に反対票を投じたものの、賛成216、反対212で同案は可決された。

  これを受け、銀行株の指標であるKBW銀行株指数は一時1.2%上昇し、日中取引で2007年11月以来の高値となった。バンク・オブ・アメリカ(BofA)は日中取引で08年10月以来の高値、JPモルガン・チェースは上場来高値をそれぞれ付けた。

  予算決議案の承認に伴い、上下両院で税制改革法案が提出され、感謝祭(11月23日)までの通過を目指すことになる。両院はそれぞれ別個の案を策定する計画で、最後にすり合わせが必要になる。

  しかしSALT控除と呼ばれる州税・地方税控除を巡り、ニューヨーク、ニュージャージー両州の議員が反対票を投じたことから、議会の税制起草担当者らは難しいバランス取りを迫られる。

  予算決議案に反対票を投じた1人であるニュージャージー州選出のトム・マッカーサー下院議員(共和党)は、「合意なしでは税制改革は前進できない。これは終わってはいない」と指摘した。

  ある意味では税制改革はまだ始まってさえいない。スカリス下院院内幹事やブレイディ下院歳入委員長ら下院指導部はSALT控除を巡る対立解消に努めると言明しているが、さまざまな火種が依然残る。

  ブレイディ委員長は下院採決後、下院税制法案を11月1日までに公表する計画だと発言。コーニン上院院内幹事は上院案の公表はその1週間後になり得ると述べた。

原題:House Opens Race to Tax Overhaul With Caution Flags Flying (2)(抜粋)

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