9月消費者物価0.7%上昇、9カ月連続-エネルギー価格上昇

更新日時
  • 生鮮食品とエネルギーを除くと0.2%上昇と低迷続く
  • 年末以降は頭打ち感が強まる可能性ある-第一生命経済研の新家氏
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

総務省が27日発表した9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は9カ月連続で上昇した。エネルギー価格の上昇が全体を押し上げた。市場予想と同水準。

キーポイント

  • 全国コアCPIは前年比0.7%上昇(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.7%上昇)
  • 生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.2%上昇(予想は0.2%上昇)

背景

  消費者物価指数が9カ月連続のプラスになったのは、前月に続きガソリンを含む石油製品の押し上げ効果が大きい。物価の基調を示す生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは低迷が続いている。

  日本銀行は7月の展望リポートで物価目標の2%達成時期を2018年度ごろから19年度ごろに先送りした。黒田東彦総裁が就任直後の13年4月に2年をめどに目標を達成すると宣言してから先送りは6回目。

  日銀は30、31日の金融政策決定会合で新たな物価見通しを示すが、複数の関係者によると、今年度分を7月時点の1.1%上昇から小幅引き下げる方向で検討していることが分かった。目標達成時期は据え置く。

  金融緩和に積極的なリフレ派で知られる片岡剛士審議委員は9月の決定会合で現状の緩和策が「不十分」として反対。消費者物価が「2%に向けて上昇率を高めていく」との見通しも「可能性は現時点では低い」と批判した。来週の決定会合で同氏が追加緩和を提案するか注目されている。 

エコノミストの見方

  • 伊藤忠経済研究所の武田淳主席研究員は電話取材で、需給は引き締まってきており物価は「時間をかければ上がってくる」と分析。ただ小売業の価格競争は厳しく、「デフレマインドが染みついている中でそう簡単には抜けられない」とも述べた。
  • みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは発表後のリポートで、コアCPIのプラス幅は「年末にかけては縮小する可能性が高い」と予想。2%の物価安定目標は経済の実力や国民の物価観と比べると「過大な数字」だとして、2018年の春闘でも大幅な賃上げは難しいとみている。

詳細

  • 全国の総合CPIは前年比0.7%上昇(予想は0.7%上昇)ー前月も0.7%上昇
  • 上昇したのは電気代(7.9%)、都市ガス代(7.6%)、灯油(21.1%)、ガソリン(7.1%)、診療代(3.5%)など、下落は通信料(携帯電話、5.4%)
  • 東京都区部(10月中旬速報)コアCPIは前年比0.6%上昇(予想は0.5%上昇)-前月は0.5%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除く東京都区部(同)コアコアCPIは0.1%上昇(予想は横ばい)-前月は横ばい
(エコノミストコメントを差し替え、詳細を追加しました.)
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