日本株は小反発、好業績・株主還元銘柄に買い-ファナック失速が重し

更新日時
  • 大和証Gやマキタ、日立建買われる、任天堂や商社、内需は下落
  • FRB次期議長人事やECB理事会控える、上値に慎重姿勢も

26日の東京株式相場は小幅に反発。自社株買い好感の大和証券グループ本社をはじめ、売買増加への期待もあり、証券株が高い。決算内容が評価されたマキタや日立建機など機械株も上げ、増益決算とドイツ証券の投資判断引き上げが材料視されたLINEは急騰した。

  半面、CLSAが「売り」判断とした任天堂などその他製品株が業種別下落率のトップとなり、商品市況安の商社株、小売や陸運株など内需セクターの一部も軟調。業績計画の増額で朝方は大きく上げたファナックが失速したことも、株価指数の上値を抑えた。

  TOPIXの終値は前日比2.47ポイント(0.1%)高の1753.90、日経平均株価は32円16銭(0.1%)高の2万1739円78銭。

  三井住友アセットマネジメント株式運用グループの平川康彦ヘッドは、「決算は予想していた通りに良い。今期経常利益は会社計画の7ー8%増益から最終的には15%増益程度へ高まりそうな上、来期も5ー10%伸びる可能性がある。まだ1株利益の上昇分はあっても良い」と指摘。ただし、今月は一貫して株価が上昇してきた経緯を踏まえれば、「いったん日柄調整があるのは自然」とも話した。

東証内

Photographer: Junko Kimura/Bloomberg

  米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事や欧州中央銀行(ECB)の政策判断を控え、きょうのアジア時間に米国長期金利は低下、為替市場で円安が一服した。記録的連騰疲れも残り、きょうの日本株は小安く開始。しかし、企業業績への期待感は根強く、早々に切り返し、午後のTOPIX、日経平均はプラス圏を保った。

  丸三証券の牛尾貴投資情報部長は、ファナックなどが市場の高い期待値を上回る業績修正を行い、「好決算が材料出尽くしとならない状態が続いている」と言う。日経平均の連騰が過去最長となった後でも、25日移動平均線からの乖離(かいり)率などからみた過熱感は強くなく、「上昇に乗り遅れた投資家が引き続き出遅れ業種に資金を向けている」との見方も示した。

  自社株買い方針や7ー9月期の純利益が前年同期比4.8%増となった大和証G、2018年3月期の営業利益計画を上方修正したマキタ、今期の調整後営業利益計画を増額した日立建が売買を伴い上昇。業種別上昇率トップは証券・商品先物取引で、大和証Gの効果に加え、前日の東証1部売買代金が3兆円を超えるなど売買エネルギーの高まりも支援材料になった。18年3月期の営業利益計画を上方修正したファナックは午前に大幅高した後、きょう午前の説明会を受け足元の受注が加速していないと受け取られ失速、結局小安く終えた。

  ファナックの影響もあり、株価指数の上げ幅は限定的。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「FRB議長人事や来年の利上げペース、欧州金融政策などのマクロ環境を考えると、株式相場が一方的に上値を追い続けるのは難しくなっている」とした半面、決算が全体として上々の滑り出しで、「深押しにはならない。調整があっても日柄中心」との見方も示している。

  東証1部33業種は証券・商品先物取引、石油・石炭製品、パルプ・紙、繊維、輸送用機器、建設、機械、ガラス・土石製品、情報・通信など19業種が上昇。その他製品や海運、小売、空運、陸運、精密機器、鉄鋼など14業種は下落。決算を受け野村証券が判断を上げた日立化成、通期利益計画を増額した日立ハイテクノロジーズが高い。これに対し、CLSAが判断を下げた任天堂、大和証券などが判断を下げた安川電機、上期は営業減益だったアドバンテストは安い。

  • 東証1部の売買高は15億9008万株、売買代金は2兆6333億円
  • 値上がり銘柄数は1096、値下がりは827
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE