ドル・円は113円台後半、FRB議長人事や米税制改革の行方を注視

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  • 豪ドル・ドルは予想下回る豪CPI受けて約3カ月半ぶり安値
  • 現状、次期FRB議長人事も米税制改革も織り込み切れず-ANZ

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=113円台後半で推移。市場の関心が次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長人事や米税制改革の進展に集まる中、株価が上げ幅を縮小し午後にマイナスに転じたことが上値を重くした。

  ドル・円は25日午後3時16分現在、前日比ほぼ横ばいの113円87銭で推移。輸入企業などドル買い需要が強い傾向にある五・十日の仲値決済日とあって、ドル・円は113円90銭近辺で底堅く始まったものの、仲値絡みの大半の取引を消化したとみられる午前10時すぎ後は日経平均株価の動きに連れて113円70銭台から90銭台で上下に振れる動きに終始。日経平均株価が下げに転じた局面では、日中安値を113円74銭とわずかに切り下げた。日経平均株価は17日営業日ぶりに反落した。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、午前のドル・円相場について「仲値でのドル需要に対する期待があった分だけ、その後に緩んだ。日経平均が上げ幅を縮小したことが重しになっている」と説明。ただ、「現状は次期FRB議長人事も米税制改革も織り込み切れていない状況」と指摘し、これらの材料次第では、「115円台を試す可能性もある」と述べた。

  前日はトランプ米大統領が上院共和党の昼食会で、上院議員に次期FRB議長候補の挙手投票を求めたことが明らかになっている。これに参加したスコット議員が大統領から「勝者の発表はなかったが、私はテイラー氏が勝利したと考えている」と述べたことが市場の注目を集めた。

  CIBC証券金融商品部の春木康部長は、同報道を受けて「テイラー教授が次期FRB議長の有力候補という雰囲気で、市場はその可能性を消化したかもしれない」と指摘し、「実際にテイラー教授が指名されても、ドル買いの余地は限られる可能性がある」と述べた。

  また、米税制改革については、米CNBCがマコネル共和党上院院内総務の匿名の顧問の情報として、共和党上院議員の3人が税制改革を支持しない可能性があると報じた。CIBCの春木氏は「税制改革は米国への資本フローが見込めるかどうか左右するため、うまくいかないということであれば、ドルが失速しやすい」と指摘。市場の注目が税制改革の行方に移る中で「ドルは週末に向けて弱含む可能性がある」と述べた。

  豪ドルは独歩安の展開。豪7-9月期消費者物価指数が前期比0.6%上昇と、市場予想の0.8%上昇を下回る結果となったことを受けて、対ドルでは1豪ドル=0.7716ドルと7月13日以来の安値を付けた。ANZの吉利氏は「短期勢が豪ドルロングだった可能性もあり、指標結果に対する反応が大きくなった」と指摘。ただ「今回の結果で来年の金融政策見通しに見直しが入る可能性は小さく、豪ドル・ドルは0.77ドル前半で買い場を探る展開になりそう」とみている。

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