中国のレバレッジ解消ペース、決めるのは習氏ではなくトランプ氏か

  • 堅調な世界経済が中国に債務問題に取り組む余地を与える
  • 中国の対GDP債務残高比率、16年末で260%

中国のレバレッジ解消策がどのくらいの速さで進むのか知りたいなら、海外に目を向けよう。

  中国経済は1年を通じて好調だ。金融リスクを抑えるために政策担当者が借り入れコストを引き上げ、シャドーバンク(影の銀行)を取り締まっても経済成長が続いている。これは堅調な世界経済、特に中国の輸出を押し上げた米国によるところが大きい。

  中国がレバレッジ解消策を続ける、あるいはさらに強化する余裕があるかどうかは、国内政治よりもむしろこの海外のサポートの強さにかかっている、とJPモルガン・アセット・マネジメントの大中華圏責任者ハワード・ワン氏(香港在勤)は指摘する。欧州の景気回復が力強さを増す中、米国ではトランプ大統領が成長を促すために税制改革を掲げる。

  今週発表の経済指標では、7-9月(第3四半期)の米経済が2つのハリケーンの影響で伸びが抑制されても年率約2.5%のペースで拡大したことが示されるとエコノミストはみている。予想通りなら前四半期と合わせた平均で2015年以来の高い伸び率だ。

  ワン氏によれば、中国は債務問題に取り組む必要があるため、世界経済が著しく成長しても中国の高成長にはつながらない見通し。「米共和党が大型の景気刺激策を通過させ、その結果、経済成長がこれから加速しても、中国はそれを贈り物としと受け取り、レバレッジの解消に充てるだろう」と語った。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのデータによると、中国の国内総生産(GDP)に対する債務残高比率は2016年末で260%。ムーディーズ・インベスターズ・サービスとS&Pグローバル・レーティングは今年、債務急増のリスクを踏まえて中国を格下げした。一方で借り入れの抑制は、中国指導部が何としても避けたい景気の急減速や社会の不満をあおる恐れがある。

原題:China’s Deleveraging Appetite May Be Decided by Trump, Not Xi(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE