ECB出口ルート、米と異なる公算-トランプの札を崩さない慎重さも

  • ドラギ総裁は米金融当局が必要としなかった戦術を採用する可能性
  • ECBは資産購入縮小の道筋について26日政策委終了後の発表を準備

欧州中央銀行(ECB)は、米連邦準備制度が示した地図に従って債券購入を開始したが、緊急刺激策の出口に向かうに当たり、今度は異なるルートを進むことになりそうだ。

  米連邦準備制度による量的緩和(QE)プログラムの縮小開始から約4年を経て、ECBのドラギ総裁は、債券購入額が2兆ユーロ(約268兆円)を上回る状況で、資産購入縮小の道筋について26日の政策委員会終了後の発表を準備している。ECBがどのようなコースを選ぶかは、ユーロ圏経済だけでなく、資産購入で支えられてきた市場にとって極めて重要だ。

  米連邦準備制度とは異なり、ECBはインフレ率が物価安定の目安である2%弱を下回る状態が続き、資産購入プログラムの適格対象となる債券が不足すると予想される中で、テーパリング(緩和縮小)を本格的に開始する。そのようなアンダーシュート(未達の状態)と過去の政策失敗の記憶を考えると、ドラギ総裁はこれ以上買えなくなるまで債券を購入し、債券の満期に伴う償還金再投資の効果を強調するという米金融当局が必要としなかった戦術を採用する可能性が高い。

  ECBエコノミストの経歴を持つオックスフォード・エコノミクスのジェームズ・ニクソン氏は「ECBが何をするにしても極めて慎重な対応になるとの見通しが、非常によく周知されている。政策担当者は、トランプの札でつくった家を崩さずにテーブルを離れることが求められる」と指摘した。

  一部の政策担当者は来年1月以降に残された債券購入能力が2000億ユーロ強にすぎないと評価しており、ECB政策委員会は「より少ない水準でのより長期の継続」として知られるプランを検討している。必要な場合にはさらに行うという条件付きで、月間の債券購入額を現在の600億ユーロから少なくも半分減らし、来年9月まで延長する案が一つの選択肢になると考えられる。

原題:ECB’s Follow-the-Fed Strategy Set to Change on Road to QE Exit(抜粋)

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