住友生命:ヘッジ外債を増加、米住宅・社債で信用リスク-下期計画

住友生命保険は2017年度下期(2017年10月-18年3月)に、為替差損の回避措置(ヘッジ)を講じた外国債券を中心に運用資産の残高を増やす計画だ。米国債では妙味に乏しいため、信用リスクの見返りに高い利回りが得られる同国のモーゲージ債や社債などを主な対象とする。

  松本厳上席執行役員兼運用企画部長は24日の記者説明会で、下期に「数千億円」と見込む新規資金の多くを外債の積み増しに振り向けると表明。外国株式等に区分するバンクローンのファンドを含めると、残高増のほとんどが外貨建て資産になると述べた。

  国内の低金利環境が続く以上、海外で収益を確保せざるを得ないが、安全性が高い米国やドイツの国債に為替ヘッジをかけると「ほとんどリターンが出ない」と、松本氏は指摘。「米10年物国債利回りが2.3%前後なら、格付けがA格の米社債は1%ポイント程度の上乗せ金利(スプレッド)が乗るので、ヘッジコストが約2%なら1.3%前後のリターンが得られる」と説明した。

  海外で信用リスクを取るので「時間分散と銘柄分散」を国内案件の場合以上に考慮する必要があるとみており、社債だけでなく期限前償還があり得るモーゲージ債や融資担保証券(CLO)などを「やみくもにではなく毎年少しずつ」積み上げていく方針だ。セクターと銘柄の選定については、昨年買収した米シメトラ・ファイナンシャルと情報交換を強化する。

  一方、為替ヘッジしないオープン外債は、円高・ドル安が進んだ局面で「少し拡大」する。今年度末の円相場は1ドル=115円と予想。米国の金融正常化と日本銀行の金融緩和継続を背景とした日米金利差の拡大で円安基調が続き、110円がドル安の限界になってくる可能性があると読む。上期も外債の残高を6400億円増やしたが、ヘッジ付きが中心だった。外株等は500億円積み増した。

  国内の公社債はALM(資産負債の総合管理)運用の中核資産だが、低金利が続く中で超長期債への資金配分は抑制し、保有債券の平均年限を長期化するための入れ替えを中心とする。クレジット物への投資は拡大する一方、国債の残高は若干減る見通しで、国内債全体では横ばいの計画だ。

  株式等は国内外とも横ばい。割安局面で残高を増やし、上昇したら一部売却する。上期の残高は国内株が200億円減少、外株は500億円増加。投資先企業の中長期的な価値向上を図るため、スチュワードシップ活動も進めると言う。貸し付けはプロジェクト・ファイナンス融資などを進める方針だが、残高は償還により減少すると見込む。不動産は横ばいの計画だ。

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