神戸製鋼、状況悪化でも銀行は支援へ-データ不正問題で市場の見方

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

不正データ問題に直面する神戸製鋼所は、社債市場へのアクセスが一時的に難しくなっており、資金調達が必要な時は銀行に依存せざるを得ない状況だ。銀行としても、同社の産業界での重要性を考えれば支援しないことはないだろうとアナリストらは予想している。

  神戸鋼の株価は、不正発覚前から現在までに約34%下落しており、社債(22年5月償還)の価格も同期間に100.3円から90.3円に下がっている。27日に社債200億円の償還日を迎えるが、社債発行による借り換えは困難になっており、銀行からの資金支援が重要となっている。神戸鋼向け融資は、17年3月末時点で日本政策投資銀行が最も多く、みずほ銀行、日本生命保険が続いている。

   BNPパリバ証券の中空麻奈チーフクレジットアナリストは、今後、神戸鋼の状況が悪化しても「デフォルトの懸念がある時は間違っても自分がトリガーを引きたくないのが普通」と語り、簡単には銀行が資金を引き揚げるとは考えにくいと話した。また、中空氏は、リコール費用などの支払いに関してはまだ不透明な点が多いため、「不透明な間は、少なくとも結論が出るまでは銀行が出してくれる」との見方を示した。

  みずほ証券の大橋英敏チーフクレジットストラテジストは、「大きい会社では系列関係が多岐にわたっている。そういう会社をつぶしてしまうと銀行の負担が大きくなる」と話し、神戸製鋼のような大企業に対する銀行支援をやめることは「一定の抵抗力がある」ために難しいとの見方を示した。帝国データバンクによると、神戸鋼の取引先は国内だけで6000社以上あり、同社製品は新幹線、飛行機や自動車などに使われている。 

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