日本株反落、医薬などディフェンシブ下げ連騰記録止まる-日電産失速

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  • 日経平均は最長続伸「16」でストップ、TOPIX「13」ならず
  • 業績減額の田辺三菱薬安い、食料品にはSMBC日興の判断下げも

25日の東京株式相場は反落。企業決算の発表が本格化する中、業績計画を減額した田辺三菱製薬など医薬品が売られ、アナリストが投資判断を下げた日本ハムなど食料品、情報・通信など内需・ディフェンシブ株が安い。好決算の日本電産がマイナス圏に沈むと、午後は先物主導で崩れた。

  TOPIXの終値は前日比5.49ポイント(0.3%)安の1751.43、日経平均株価は97円55銭(0.4%)安の2万1707円62銭。日経平均は17営業日ぶり、TOPIXは13日ぶりの下落。

  ちばぎんアセットマネジメントの加藤浩史運用部長は、「第1四半期決算のときもそうだったが、最初に発表した安川電機の決算は非常に良かったが、その後の見栄えは悪かった」と指摘。高い市場の期待値を上回る強い数字が出ないと売られるとし、「きょうの日本電産や安川電機、寄り付き天井に近い住友化学の動きをみると、説明会も含め好材料出尽くしと受け取られやすかったことから、いったん利益確定売りしようとのムードが出た。決算期特有の動き」とも話した。

東証内

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  日電産は24日、2018年3月期の営業利益計画を1650億円から1700億円、年間配当予想を90円から95円に増額。住友化は、4ー9月期の営業利益速報値が920億円と従来計画を42%上回った。

  日電産は2%高で始まり、一時3.1%高まで買われたが、決算説明会がさらなる株価の起爆剤とはならず、午後にかけて失速。住友化も7.4%高で寄り付いた後は伸び悩んだ。安川電は朝方こそ小幅に反発したが、決算説明会はさらなる株価下落を懸念させたとモルガン・スタンレーMUFG証券が指摘、その後はじり安となった。

  きょうの日本株は、米国の長期金利上昇を材料視した銀行や保険など金融株中心に買いが先行、日経平均は朝方に一時116円高の2万1921円と日中の年初来高値を更新した。しかし、決算銘柄の失速やどうぶつの森に関する情報を公表した任天堂、ディー・エヌ・エーへの売り圧力、米S&P500種Eミニ先物の軟調が重なった午後は先物主導で下落基調。ちばぎんアセットの加藤氏は、「これまで連騰で降りるに降りれなかったが、決算銘柄や任天堂株などの動きをみると、市場全体に高値圏での警戒感が出ているのではないか」と言う。

  業種別では、景気に左右されにくいディフェンシブセクターが安かった。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「米国などグローバルに景況感は間違いなく良くなっている。物価が上がらないことから金利は低水準なだけに、世界の企業業績も当然良い」と指摘。24日の米キャタピラーの好決算、米長期金利の上昇などグローバル経済への安心感は根強いだけに、ディフェンシブ業種に資金が流れにくい事情もある。

  もっとも、東証1部の売買代金は3兆円を上回るなど、投資家の市場参加意欲は旺盛。クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部のCIOジャパンの松本聡一郎氏は、「世界経済が同時回復する中でグローバルシクリカルの日本株はあまりに割安」とみている。短期でこれだけ上昇すると、「何日か休憩を挟む方が持続性のある相場になる」としつつ、「そうした休憩は上げトレンドを変える必要性があるものではない」との認識も示した。

  東証1部33業種は医薬品、電気・ガス、不動産、食料品、小売、陸運、情報・通信など25業種が下落。銀行や保険、倉庫・運輸、非鉄金属、鉄鋼、機械など8業種は上昇。売買代金上位では、みずほ証券が投資判断を下げたKDDIが安い。キャタピラーの好決算を受けたコマツは買われ、今期は一転増益計画の栗田工業も高い。

  • 東証1部の売買高は19億6843万株、売買代金は3兆3156億円と前日から3割増え、5月8日以来の高水準
  • 値上がり銘柄数は582、値下がりは1366
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