日生:新規資金の大半をオープン外債に、国債抑制継続-下期計画

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日本生命保険は今年度下期(2017年10月-18年3月)の運用計画で、上半期と同程度と見込む新規資金の大半を、為替リスクを回避しないで投資するオープン外国債券に振り向ける方針だ。分散投資の推進や中長期的な視点での収益向上に取り組む。

  24日記者説明した秋山直紀財務企画部長によると、下期の新規資金は上期の約8400億円と同程度を見込んでおり、「国内債券は少なくとも増やせる状況ではない。増加資金で増えるところは外国債券と株が少し」と述べた。

  国内金利が低位で推移する中、下期の国内債券は、引き続き国債への投資は抑制。社債などクレジット投資は積み増し、全体の残高は横ばいとなる見通し。上期は残高が400億円減った。運用の中心となる超長期国債の利回りはやや上昇したが、国債投資の積み増し再開の水準については「20年-30年債で1%が引き続きの目線」と述べた。

  外国債券の残高は増加を見込む。為替リスクを回避(ヘッジ)した形で投資する外国債券と、ヘッジせずにオープンで投資する外債を、為替や金利水準に応じて機動的に為替リスクのコントロールしながら配分する。

  ヘッジ外債の残高は減少を計画。ヘッジコストの上昇が見込まれる中、上期に前倒しで5100億円積み増した。オープン外債の残高は積み増す。積み増す為替水準について、秋山氏は「金利がより高ければ多少、為替水準は幅が広くなる。金利が低ければたとえ円高でも投資するのはどうか」と述べた。上期は2300億円増となった。保有する外貨建て資産全体の通貨配分は米ドル6割、ユーロが2割。

成長・新規領域

  同社はまた厳しい運用環境が続くことを想定し、グローバルな分散投資を通じた長期安定的な利回りの確保に向け、成長・新規領域などの投融資を強化している。同領域は上期に約3700億円実施し目標ペースを超えて達成。海外クレジットは上期に約6000億円を積み上げ、残高は3兆円を超え、投資先は33カ国となった。

  内外株式の残高はやや増加を予定しており、内訳は国内株式の残高が横ばい、成長企業が多い外国株式を増やす。上期は国内株が800億円増、外株が900億円増えた。秋山氏は「企業業績の改善で株価上昇や配当増加を実感している」と話す。今後の企業決算発表や業績見通し、内外の金融政策などで、日経平均株価については一時的に2万2000円を超える可能性もあるが、基本的には1万8000円から2万2000円の幅の中で上下するとみている。

  貸し付けは、再生可能エネルギー等のインフラ事業や企業の海外展開支援など成長分野への貸し付けに積極的に取り組むが、残高は減少の見込み。上期は1200億円減となった。不動産の残高は上期に100億円減らしたが、下期は横ばいの見通し。保有物件のリニューアルを中心に投資しつつ、新規優良物件の取得にも柔軟に対応する。

2017年度下期の運用計画


国内債券外国債券ヘッジ外債オープン外債国内株式外国株式
日本生命横ばい増加減少増加横ばい増加
住友生命横ばい増加増加やや増加横ばい横ばい
三井生命▲数百億円台前半横ばい+千億円台後半横ばいN.A.
大同生命横ばい増加増加増加

2017年度予想


国内金利(%)米国金利(%)日経平均(円)ダウ(ドル)ドル円(円)ユーロ円(円)
日本生命▲0.20-0.20(0.00)2.00-3.00(
2.50)
18000-22000(20000)20000-24000(22000)100-120(110)110-140(125)
住友生命▲0.10-0.20(0.10)1.80-2.80(2.50)18500-24000(21500)20000-24000(23000)100-120(115)115-140(136)
三井生命▲0.10-0.20(0.10)1.80-2.60(2.30)19700ー22000(21000)20000-24000(22200)108-118(113)127-142(135)
大同生命▲0.05-0.15(0.10)2.0-2.6(2.5)18000-23000(21000)20500-24750(23000)107-117(115)126-138(132)

※日本生命、三井生命は18年3月末のレンジ(18年3月末の中心)
※住友生命、大同生命は下期のレンジ(18年3月末の予想)

(第6段落を追加して、更新しました.)
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