神戸製鋼 :今期の業績予想の撤回検討、データ改ざん影響-関係者

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  • 国交省が神戸鋼の大安工場への立ち入り検査を実施
  • 経産省はJIS再審査の対象工場の拡大検討を指示
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

神戸製鋼所が2018年3月期の連結業績見通しの撤回について検討に入ったことが分かった。アルミニウムや銅製品などの一連の検査データ改ざんに伴う業績への影響が見極められないため、「未定」とすることが選択肢として浮上している。同社幹部が匿名を条件に明らかにした。

  同社は30日に17年4-9月期決算とともに通期業績見通しに関しても発表する予定。従来の計画では通期の純損益は350億円の黒字(前期は230億円の赤字)と3期ぶりの黒字転換を見込む。ただ、データ改ざん製品を巡って、すでに数社の顧客から部品交換などのコスト負担の請求を受けている。関連費用が今後どの程度まで拡大するのかなど不透明な部分が大きい。決算発表まで状況を注視しつつ、最終的に判断するとしている。

  また、データ改ざん問題を巡り、国による検査対象の範囲も拡大してきた。石井啓一国土交通相は24日の閣議後の記者会見で、神戸鋼の大安工場(三重県)に立ち入り検査を実施したと述べた。三菱重工業が開発中の国産初のジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」に神戸鋼のアルミ製品が使われており、安全性の確認が必要と判断した。

  さらに、石井国交相は、道路や河川、港湾などのインフラ関連の分野での安全性や納品した部品の詳細についての報告を神戸鋼に要請したと語った。

  世耕弘成経済産業相も同日の会見で、日本工業規格(JIS)の認証機関に対して、すでに実施した神戸鋼の工場に加えて、他の工場においても再審査を検討するよう指示を出したと述べた。認証機関はJIS法違反の恐れがあるとして、神戸鋼子会社のコベルコマテリアル銅管の秦野工場(神奈川県)で先週、すでに立ち入り検査を実施している。世耕経産相は、「外部調査委員会による事実調査や原因究明を行い、再発防止を徹底するよう求める」と述べた。

  米連邦航空局(FAA)も、神戸鋼の検査データ改ざん問題について「引き続き状況を注視している」という。米ボーイングは第三者から供給された神戸鋼の部品を航空機に使用した可能性がある。ボーイングはこれまで安全上の懸念はないとしている。

(国交相と経産相の発言などを追加します.)
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