東芝は千葉県の幕張メッセで24日午前10時から臨時株主総会を開催。債務超過回避を目的とした半導体子会社「東芝メモリ」の売却、2017年3月期決算の承認、取締役選任の会社側提案による3議案を可決して終了した。株主からは未解決の係争問題もあり東芝メモリの売却完了を不安視する声もあがった。  

  633人の株主が出席、16人が質問に立ち、12時52分に終了した。冒頭で綱川智社長は監査法人から適正意見が得られず有価証券報告書の提出に手間取ったことや、東芝メモリの売却手続きの遅れなどについて「ご心配とご迷惑をかけ、配当も見送りが続いており、心からおわび申し上げます」と陳謝した。

  株主からは企業風土の不備などを指摘する質問があらためて相次ぎ、ある株主は合弁相手の米ウエスタンデジタルとの係争などで売却が実現しなかった場合の対応を質した。綱川氏は仮定の質問とした上で「環境の変化に応じていろいろな手段を考え、進めているのは事実」とし、上場維持のため代替案も検討していると答えた。

  また別の株主は、東芝メモリを売らずにアップルなど米企業4社が東芝本体に資本を直接注入する形の独自案を修正動議として提案したが、総会では米ベインキャピタル連合に売却する会社提案がそのまま承認され、否決された。

  前期の有報はPwCあらた監査法人から米原発事業の損失を適切な期間に計上していないと指摘されたが、8月にようやく「限定付き」ながら適正意見を得て提出した。取締役は成毛康雄副社長が退任し、秋葉慎一郎副社長と櫻井直哉上席常務を新たに選任、社外取締役6人と綱川氏、平田政善CFOの留任など9人から10人への増員を提案した。

  東芝の18年3月期末の債務超過額は7500億円の見込みで、来年3月末までに東芝メモリの売却が完了すれば税引き後で7400億円の株主資本改善効果が得られ、2期連続の債務超過は解消できる見通しだ。6月下旬の定時総会では、有報やメモリー事業売却について報告を先送りしていた。成毛氏は東芝メモリの社長を務める。

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