海外駐在員にとって魅力的なシンガポール、住宅物件も豊富

  • シンガポールにアジア本部を移す企業も多い
  • 分譲に加え賃貸物件も人気-最近は家賃が下落している

国土面積が278平方マイル(約720平方キロ)にすぎない島国シンガポール。1965年に独立に独立した小国だが、今や世界的金融センターの1つしての地位は揺るぎない。100年以上の歴史を持つ建築物や最新の高層ビルなどの不動産市場も企業や海外駐在員にとって魅力的だ。

  ナイトフランクのシンガポール在勤コンサルティング・調査責任者アリス・タン氏は、英語が通じ、教育や安全性にも優れ、そして「金融ビジネスの重要な中心地」であるシンガポールは多くの条件を満たしており、「多くの企業がアジア本部をここに移している」と語る。米国のグーグルとウーバー・テクノロジーズは最近、シンガポールでの事業を拡大した。

シンガポールの高層ビル街

写真:Nicky Loh / Bloomberg

  政府が過熱した不動産市場を落ち着かせようと2013年に対策を強化したことが、住宅価格の12%下落につながった。過去4年は買い手市場だが、最近の指標は回復が進んでいることを示している。

  地元メディアによれば、8月にはコア・セントラル地区にあるコンドミニアム「スカルプチュア・アードモア」の広さ1万300平方フィート(約957平方メートル)のペントハウスが推計6000万シンガポール・ドル(約50億円)と記録的な値で売れた。


有名な「シンガポール植物園」に近い「リードン・レジデンス」(381戸)のトリプレックスペントハウス(5ベットルーム)。広さは7718平方フィート。1500万シンガポール・ドルで売りに出されている。

出所:Guocoland Group

  市街地の中心部オーチャードロードとマリーナベイのショッピングエリア内にある物件がシンガポールで最も高価だ。1平方フィート当たり2300シンガポール・ドルもするが、古い建物なら750シンガポール・ドルもある。

  中心部から離れるほど手頃な価格となり、不動産開発各社はアメニティーを競い合い始めている。シンガポール国際(チャンギ)空港から5分のコンドミニアム「パーク・オリンピア」には入居者専用のボルタリング施設やゴルフのドライビングレンジ、スケートボードのジャンプ台さえある。

セントーサ島の住宅が最近、1平方メートル当たり1775シンガポール・ドルで売りに出された。2012年のピークは3214シンガポール・ドルだったとクッシュマンのリ氏

写真:Darren Soh / Bloomberg

  幅約25マイル(約40キロ)の島の上で発展した都市国家のコンパクトさは住むには便利だ。地下鉄や高速道路を使えば通勤も楽で、公共交通機関を利用しても通勤時間は1時間以内に収まる。

  バケーション気分を重視するのであれば、南部にあるリゾート地、セントーサ島がお薦めだ。ユニバーサル・スタジオのテーマパークに加え、人気のビーチが幾つもある。クシュマン・アンド・ウェイクフィールドの調査ディレクター、クリスティン・リ氏によれば、この島の住宅は1平方フィート=1709シンガポール・ドル程度。

  シンガポールで家を買うのは比較的簡単だ。国民の購入には3%課税され、外国人の場合はそれにさらに15%の税率が課せられる。


パターソンヒルの「ザ・マーク」

出所:SC Global

  賃貸も人気だ。最近は家賃が下落。リスト・サザビーズ・インターナショナル・リアルティーのブーン・ホエ・レオン最高執行責任者(COO)によると、市街地中心部の集合住宅で月5000ー1万シンガポール・ドル、状態の良い一戸建ては2万5000シンガポール・ドルだという。


マルコムロードにある9000平方フィートの家。家賃は月2万3000シンガポール・ドル。7ベットルーム。

出所:シンガポール当局

  エレガンスを極めたいなら、ナッシムヒルやグッドウィルヒルのような地区に残る古いコロニアル風の住宅を借りることだ。落ち着いた配色の広々とした豪邸で、使用人が寝泊まりする部屋は離れている。熱帯の木々が生い茂る庭の中にたたずむこうした家の多くは、シンガポール政府が所有し貸し出している。ベットルームが5室以上の物件は月2万5000ー5万シンガポール・ドル程度。「家賃が下がっており、海外駐在員には選択肢が極めて多い」と同COOは話している。

原題:A Guide to Luxury Real Estate in Singapore(抜粋)

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