インドネシア:バリ島に次ぐ十大観光地を開発へ-中国人客に照準

  • 19年までに観光業のGDP寄与度7.5%を目指す-ジョコ大統領
  • 中国は今年、シンガポール抜き最大の観光客供給先となる見込み

中国で急増している裕福な旅行者層が従来よりもエキゾチックな目的地を求める中、インドネシアにチャンスが訪れつつある。

  今年1-8月に中国からインドネシアを訪れた観光客数は140万人となり、前年同期比46%増加。このまま行けば、中国は今年初めてシンガポールを抜き、インドネシアにとって最大の観光客供給先となりそうだ。

ジョコ大統領、北スマトラ州のトバ湖畔で

写真家:Dimas Ardian / Bloomberg

  ジョコ大統領は観光業を今後の成長エンジンに変える上でこうした需要を当てにしており、そのためには「神の島」として知られるバリ島以外にも観光名所を開拓したいと考えている。インドネシアを訪れる旅行客にとってバリ島のトロピカルビーチリゾートや火山、有名な寺院がこれまでずっと観光の目玉だった。

  アリフ観光相はジャカルタでのインタビューで、「世界中至る所で中国人旅行者を呼び込もうとしている」と指摘。「中国人をターゲットにすることが観光客数を増やす最も手っ取り早い方法だ」と述べた。

  海外旅行に毎年出掛ける中国人は1億2000万人余りで、このうちインドネシアを旅行先に選ぶ割合は現時点で1%程度だが、アリフ観光相はそれを2倍に押し上げようと、中国の主要地域に的を絞ったPR活動を行っている。これについて同相は、数十億ドル相当をもたらすドル箱だが、相応の投資も必要になると語った。

  大小1万7000の島々から成るインドネシアの開発プランの一環として、ジョコ大統領は野心的なインフラ計画を打ち出したほか、観光業を将来の成長の柱とする方針だ。同国の経済成長率は約5%と、3年前の就任時に掲げた7%の目標を大幅に下回っており、大統領は新たな成長のけん引役を求める圧力にさらされている。

  ジョコ大統領は最初の任期が終了する2019年までに観光客数を2000万人と2倍に増やし、バリ島以外の観光地を設けると表明。1-8月のバリ島への観光客は約400万人と、同期間のインドネシア訪問者全体(900万人)の半分近くを占めた。

  目標達成に向け、ジョコ大統領はバリ島に次ぐ新たな観光地10カ所の開発を目指している。この戦略には西部のスマトラ島から東部の北マルク州に至るインフラ開発が含まれる。

  パーム油や石炭などの商品に依然大きく依存しているインドネシア経済にとって、観光は政府の外貨収入源を拡大する1つの手段だ。

  アリフ観光相によれば、ジョコ大統領の計画により観光業の経済への寄与度は昨年の4.5%から19年までに7.5%に上昇する見通し。同じ期間に観光収入は60%余り増加して207億ドル(約2兆3500億円)となり、雇用者数は1180万人から1300万人に増えると予想されている。

バリ州ギャニャール県テガラランの棚田

写真家:Agung Parameswara /ゲッティイメージズ

原題:Creating 10 New Balis: Indonesian Tourism Plan Starts With China(抜粋)

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