テイラー氏:連邦準備制度との間に克服せねばならぬ複雑な過去

  • 次期FRB議長候補の最終選考に残ったテイラー氏はかねて当局批判
  • バーナンキ氏の議長時代以降、コンセンサスが政策決定の標準に
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
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米連邦準備制度理事会(FRB)次期議長候補の最終選考リストに残った1人、スタンフォード大学のジョン・テイラー氏は、連邦準備制度との間に複雑な過去を抱える。このため次期議長に選ばれれば、同氏は難しい方向転換を迫られる可能性がある。

  テイラー氏が考案した政策金利決定の「テイラー・ルール」は米金融当局者が常に参照用に用い、当局エコノミストの多くが同氏のアイデアについて学んできた。他方でテイラー氏は、米金融当局の最近の政策を声高に批判し、当局が政策決定で自由裁量を減らして同氏のルールの勧めにもっと従うべきだと主張している。

ジョン・テイラー氏

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg *** Local Caption *** John Taylor

  だが、トランプ大統領がテイラー氏を次期議長に起用したとしても、同氏が急激な政策転換を強いることはできないだろう。議長といえどもFRBや連邦公開市場委員会(FOMC)の決定の場で持つのは一票だけである上、バーナンキ氏の議長時代以降、コンセンサスが政策決定の標準となっている。現代のエコノミストらは、テイラー氏の世界観はあまりに柔軟性を欠くとして退けるのが一般的だ。

  これは、テイラー氏が議長となった場合、既存の自由裁量的枠組みの中で妥協、説得、活動しなければならない公算が大きいことを意味し、このような枠組み対する批判の急先鋒(せんぽう)の1人だった人物には姿勢の転換となる。

  コンサルティング会社ハミルトン・プレース・ストラテジーズのマネジングパートナーで、元米財務省当局者としてテイラー氏と数年間、緊密に仕事をしたトニー・フラット氏は「次期FRB議長に誰が就こうと協力し合わなければならないだろう」と述べた上で、テイラー氏にはそれができると考えられるし、「そうする以外にない」と話した。

原題:Taylor Has Complex History to Overcome If Picked as Fed Chair(抜粋)

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