メイ英首相、離脱法案巡り国内で課題直面-EU首脳会議での勝利に影

  • スターマー議員、労働党がEU離脱法案で求める修正内容を説明
  • 首相がEUとまとめた離脱合意に対して議会に拒否権を与える内容

メイ英首相

Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg
Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

英国の欧州連合(EU)離脱に関する法案の議会通過に向けたメイ英首相の戦いは、新たな障害にぶつかった。労働党が保守党の抵抗勢力と連携する姿勢を示しているためで、首相がEU首脳会議から持ち帰った小さな勝利を曇らせている。

  EU首脳会議で他国首脳から離脱交渉の突破口が年内に開ける可能性も示唆され、勇気付けられて帰国したメイ首相だが、それはEU側により多額の清算金を支払うことについて閣議で了承を得られる場合だけだ。

  メイ首相の政治的な弱さは22日に浮き彫りになった。野党労働党のキア・スターマー議員が離脱法案の大幅修正を受け入れるか、廃案のリスクを取るかの選択を首相に突き付けたからだ。同議員の提案は、首相がEUとまとめた離脱合意に対して議会に拒否権を与える内容で、首相の交渉戦術を弱体化する恐れがある。同議員は英紙サンデー・タイムズへの寄稿で、「この修正には議会にコンセンサスがあると思う」と述べた。

  スターマー議員は政府が計画する離脱後2年間の移行期間設置を法案に正式に記すことも求めている。現時点では、これは口頭での提案にすぎず、経済界は速やかな裏付けを望んでいる。また、閣僚に法改正で広範囲な権限を与える条項を弱めることも目指しているほか、EUから戻る権限がスコットランドとウェールズ、北アイルランド政府に確実に渡されるようにしたい意向。

  ケン・クラーク氏やドミニク・クラーブ氏、ニッキー・モーガン氏ら元閣僚が労働党の要求に沿った修正を支持する中、メイ首相は法案を確実に通過させるため譲歩案を提示する公算が大きい。

原題:May’s Brussels Gains Eclipsed by Domestic Challenge on Brexit(抜粋)

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